- 初日は、快晴の青空だった。明神までは観光客が多かった。明神からは、登山者とのすれ違いが多かった。好天のせいか満足そうな顔が多かった。猿の群にも会った。人慣れしているのか、数メートルに近づいても逃げなかった。草の実をしきりに食べていた。徳沢では、西日の中に明神岳と前穂高岳が険しい山容を見せていた。徳沢のテントは15張りだった。
- 二日目、3:40起床。うっすらと雲がかかっているらしく、星は少な目だった。寝袋をたたんだだけで、朝食は行動食にし、暗い中を出発した。横尾では、ちょうど朝食前らしく小屋の明かりがついていた。時折、宿泊者が天気を眺めに外に出てきた。横尾を過ぎると懐中電灯なしで歩く事ができた。やがてすっかり明るくなり、左手に屏風岩が見えた。少し紅葉していた。本谷橋を過ぎたところからは下ってくる人が多くなった。時々メボソムシクイが鳴いていた。
- 涸沢は、涸沢ヒュッテ裏のダケカンバがちょうど見頃だった。三脚を持った人が数人撮影していた。涸沢全体では、まだ緑が多く、紅葉の見頃はもう数日と言った感じだった。時間の余裕があったので涸沢を一周してみた。展望岩の横のダケカンバも真っ赤できれいだった。涸沢小屋と涸沢ヒュッテの間の草が黄色になってきれいだった。
- 涸沢からの帰りはパノラマコースを通ることにした。屏風のコルまでは岩場が多く、随所にロープが張られていた。コルに近づいてくると槍ガ岳が見えてきた。屏風のコル付近はちょうど紅葉の見頃だった。ダケカンバやカエデが真っ赤だった。コルには屏風ノ頭まで30分、屏風ノ耳まで20分と書かれた標識があった。荷物が5個くらいあり、屏風ノ頭まで往復する人が多い様子だった。紅葉もきれいなので行ってみたかったが、時間不足で断念した。
- コルからの下りでは夏の名残の花が少し咲いていた。ハクサンフウロは葉っぱを赤くしながら咲いていた。途中で雨が降り出した。濡れた岩は滑りやすく歩きにくかった。
- 徳沢で、雨で重たくなったテントを回収した。明神からは、行きとは違って閑散とした道だった。上高地では屋根のあるバスターミナル付近だけ人が多かった。