- 登山口には先着の車が2台ほど有った。駐車スペース付近はぬかるんでいて、歩き始める前から靴が泥だらけになってしまった。周囲は、ちょうど杉植林の間伐の真っ最中だった。チェーンソーの音がやかましかった。
- 観音森を示す標識に従って林道を登り始めた。トラックの深いわだちのある、ぬかるんだ林道だった。どこを行けば登山道に出るのか分かりにくく不安になった。磁石で確認して林道の支線を登って行くと踏み跡程度の登山道に出た。
- 尾根に出ると道ははっきりしてきた。右手の植林もやがてなくなり、ブナの森になった。黄葉がちょうど見頃だった。時折、木の間から丁岳が見えた。丁岳とは90度異なる方角に登るので、まるで別の山を目差す感じがした。
- 観音森への最後の登りは急で、逆コースなら足がすくみそうだった。急登を終えコブを越えると観音森に着いた。付近は紅葉がきれいだった。
- 観音森からの下りも急だった。木の根をつかみながら下った。逆コースの4人とすれ違った。出発した時間を聞いたら、1時間早く出発したようだった。まだ半分来ていない事が分かり、少々がっかりした。
- 庄屋森で展望を楽しんだ後、萱森に向かった。萱森は標高は低いものの、登りは急だった。枝や笹を掴みながら登った。萱森に着いた頃には、山頂部を雲に隠していた鳥海山もすっかり見えてきた。
- 風のコル付近には狭い岩の稜線が有った。丁岳は、このあたりから見ると岩の山に見えた。
- 丁岳の山頂は潅木に覆われ、鳥海山の山頂部が見えるだけだった。3分ほど戻り、岩の上で通ってきた縦走路を眺めながら休憩した。携帯が通じたのでメールを出した。
- 丁岳からの下りでは地蔵岩に寄った。地蔵岩は行き止まりで少し登り返さなければならなかった。登り返す途中で分岐がありテープが付いていた。ノーマルルートへの近道と分かったが、登り返しが多かったので途中で正しい道か少し不安を感じた。
- 標高750m付近まで下るとブナの黄葉がきれいだった。まるで黄色い光のシャワーを浴びる感じだった。
- 登山口に着いたのは、ちょうどチェーンソーの作業が終わる頃だった。他の登山者の車は出発した後だった。