- 王子保駅から日野神社へ歩いている途中、車が止まってくれた。「日野山に行くんでしょ。乗っていったら。」と声をかけてくれた。短い距離だったのでお断りしたが、新春早々の親切で気分も良くなった。
- 日野神社には登山者の姿もちらほらあり、さすが元旦だと思った。神社横の登山道を登り始めた。
- 積雪は10cm位だった。すぐに猪避けの金網に取り付けられた扉を通った。初日の出を山頂で見たと思われる登山者が何人も下りてきた。登山道はしばしば古道と交差した。古道の写真を撮っていたら、下りてきた人が「こっちを通ったことはあるかい。昔はこちらを通ったんだ」と教えてくれた。
- 室堂を過ぎると杉の植林も終わり雑木林になった。やがて急坂の「比丘尼ころがし」に着いた。登山道の中央に張られたロープは半ば雪に埋もれていた。雪は登山者で踏み固められ、滑りやすかった。上からおりてきた人はアイゼンを付けていた。
- 山頂の広場には小屋が有った。一段高くなったところには祠があった。祠まで登ると登山者が7-8人いた。快晴で白山も白く見えていた。積雪は30cm位だった。風は無かった。ゆっくりとザックの上に腰掛けて、おにぎりを食べた。横にいた登山者は「初日の出は最高だったと下りてくる人が言っていた」と話していた。別の登山者は「去年は雪が多くて鳥居をまたげるほどだったんだ」と言っていた。
- 天気も良くトレースもあるので予定を変更して味真野へ下山することにした。最初は急坂で滑りやすかった。途中の分岐からは踏み跡が少なくなり、ふかふかの雪で気持ちが良かった。50mおきに味真野小学校の生徒が取り付けた山頂までの残りの距離を表す標識が有った。登山口では「あと3200m」となっていた。
- 味真野集落からのバスは2時間後まで無かったため武生駅まで歩いて戻った。途中の水田から見た日野山はきれいだった。