- 初日は晴れだった。3リットルの水を担いでヤマセミ温泉から歩き出した。最終民家の所が登山口で果無山脈の標識が有った。暑かったのでTシャツ1枚になった。
- 山道を登り始めるとすぐに鹿ネットが有った。扉を開閉して通過した。周囲は杉と桧の植林だった。二日前の台風の影響で緑の葉がたくさん落ちていた。標高800mまで登ると広葉樹林帯になった。標高850mの分岐点を過ぎると再び植林帯になった。林道が2回ほど右手から近寄り去って行った。和田ノ森の山頂直下で植林は終わった。
- 和田ノ森は照葉樹林の中だった。テント2張りほどスペースが有った。テントを張る時に地面から古いペグが出てきた。食後は日本シリーズを途中まで聞いてから寝た。月が明るかった。
- 二日目は快晴だった。緩い上り下りを繰り返しながら進んで行った。やがて林道に出て2-3分歩くと安堵(あんど)山への登り口になった。急坂を登ると左側が植林伐採地になり展望が開けた。植林帯と広葉樹林帯を交互に見ながら進んで行くと安堵山山頂に着いた。黄葉の始まった広葉樹に囲まれていた。
- 紅葉のきれいな稜線を進んで行った。鹿の鳴き声がした。舗装された林道に出て少し歩くと「林道登山口」の標識の有る登山口に着いた。ススキを見ながら階段を登ると展望台に着いた。南側の展望が得られた。
- 展望台からは紅葉のきれいな稜線を進んで行った。黒尾山を過ぎると正面に冷水山が見えた。一つピークを越えると冷水山に着いた。南北それぞれの展望が良かった。どちらの方角にも平地は見えず山が続いていた。少し風が有った。
- 冷水山からは黄葉のきれいな尾根を下った。あちこちに折れたばかりの太いブナの枝が有った。水場入口には小さな標識が有った。荷物を置いて水場に向かった。途中から植林帯の中の踏み跡になり、最後に林道に下りると水場が有った。
- 3リットルの水で再びザックが重たくなった。木漏れ日の中を進んだ。次のカヤノダンのピークは、わずかに右を巻いた。公門崩(くもんつえ)は南側がガレ場で眺めが良かった。登り返した公門崩ノ頭は樹林の中で左側に鹿ネットが有った。
- 道は踏み跡のようになった。ピンクのテープに従って進んだ。筑前タワからミョウガタワにかけては広い尾根が続いた。ブナとヒメシャラの黄葉がきれいだった。台風のせいで黄葉した葉を付けたままで折れた枝があちこちに落ちていた。
- 1158m峰からは緩く下って行った。左手に平らな地形を見て登り返すとブナの平のピークに着いた。左手の黄葉がきれいだった。右手は植林で木の間から熊野本宮方面が見えた。テントを設営した。
- 三日目も快晴だった。赤い日の出を見てから出発した。石地力山までは右側が植林だった。石地力山山頂は西側の展望が有り、通ってきた果無山脈が見えた。
- 果無山を過ぎると両側植林になった。果無峠で熊野古道の小辺路に出た。小辺路に出るまで果無山脈上では登山者に会わなかった。峠から少し下った18番観音には小銭が20枚ほど置かれていた。日本以外のお金も有った。
- 道は階段で整備されていた。周囲は杉植林だった。時々登山者とすれ違った。観音堂には水場が有った。山口茶屋跡には丸太のベンチが有った。果無集落に出る手前から石畳になった。
- 果無集落で車道に出てから「小辺路」標識に導かれて進み、最後に長さ90mの吊り橋で上湯川を渡った。小辺路では合計10人ほどの登山者とすれ違った。
- 十津川村蕨尾ではバスまで時間が有ったので、喫茶店でカレーライスを食べコーヒーを飲んで休んだ。