- 支笏湖南岸の林道入口には登山口を示す小さな標識が有った。林道を車で入れるのか分からなかったので200mほど先の国道わきのスペースに車を駐車した。もう1台駐車してあった。支度をして国道を戻り、林道を入って100mも進むと駐車場が有った。5-6台車が停めてあった。ここが北尾根登山口で、登山届を記載するポストが有った。アベックが出発の準備をしていた。登山届を記載して出発した。
- 最初は林道の登りだった。広葉樹と針葉樹の混ざる森だった。鳥がたくさんさえずっていた。先ほどのアベックが抜いて行った。やがて林道との分かれ道になり、尾根伝いに付けられた山道に入った。すぐに3合目の標識が有った。
- ダケカンバの森を登って行った。単独行が下りてきた。振り返ると木の間から青い支笏湖が見えた。ウグイスがあちこちで鳴いていた。
- 六合目を過ぎ、美しいダケカンバの森を更に登り続けた。いつしか鳥の鳴き声はコマドリに変わっていた。鳴き声を楽しみながら登っていると携帯電話が鳴り、いきなり俗世間に引き戻された。八合目までの間で二人とすれ違った。
- 八合目を過ぎると岩が多くなった。ところどころロープが張られていた。単独行とすれ違った後、最初に抜いて行ったアベックが早くも下山してきた。山頂近くになるとマルバシモツケがたくさん咲いていた。
- 山頂手前で草原になった。山頂には反対側の樽前山方面から登ってきたアベックがいた。360度の展望だった。青い支笏湖には白い雲が映り、いっそう神秘的で美しかった。登り始めで雲のかかっていた恵庭岳もすっきりと山頂まで見えていた。ヤマブキショウマの花を手前に入れて恵庭岳の写真を撮った。
- アベックが出発した後、風不死岳の写真を一つ先の偽ピークから撮ろうと思い、行ってみる事にした。途中で単独行とすれ違った。偽ピークからはマルバシモツケの花越しに丸い風不死岳の山頂が美しく見えた。
- 山頂に戻ると、先ほどすれ違った単独行と、尾根登山口から登ってきた別の単独行がいた。北尾根からの単独行は1年に何度も風不死岳に登るとの事だった。お互いの写真を撮り合った。ゆっくりと山頂で休み、最後の一人になってから下山し始めた。山頂直下の下りでは林床のマルバシモツケがいっそうきれいに見えた。
- コマドリやエゾハルゼミの鳴き声を聞きながら登山口まで下山した。登山口の他の車はなくなっていた。モーラップキャンプ場まで車で移動し、ビールを飲みながら一日の余韻に浸った。