- 竜王峡でタクシーを下り、谷沿いの林道跡を登っていった。堰堤で林道跡は終点になった。堰堤横の階段を登ると山道になった。雪はうっすら残っていた。周囲は植林帯だった。
- 四方越からしばらく尾根を登った後、尺岳を巻く道になった。しばらく進むと道は右に曲がり小さな沢状のところの直登になった。急で凍結していて滑りやすかった。
- 急坂を登り詰めるとあずまやのある広場に出た。右へわずかの登りで尺岳山頂に着いた。展望板が有った。福智山がはるか彼方に見えた。
- 先程の広場に戻り山瀬越へと向かった。二日前の積雪で先行者の足跡が二人分あるだけだった。アップダウンは少なかった。周囲は照葉樹林帯だった。緑の中の雪の道が、いかにも九州だった。山瀬越で他の登山道が合流し、トレースが増えて歩きやすくなった。
- 烏落からは木の背丈が低くなり、展望が開けてきた。少し登ると避難小屋が有った。小屋の中には人がいるらしく、楽しそうな話声が聞こえていた。山頂への最後の登りは積雪30-40cmだった。トレースはしっかり着いていた。雪は氷っていないので歩きやすかった。
- 山頂には岩が多かった。7-8人の登山者がいた。雪は吹き飛ばされているところが多かった。風が少しあったので岩の陰で休んだ。北には関門海峡が見えた。南に続く雪でおおわれた稜線は、白く輝いていた。九州とは思えない景色だった。
- 山頂を後にして南のピークに行ってみた。数人のトレースは有ったが、膝まで雪が来るのでスパッツを着けた。南のピークで写真を撮った後、トラバースして西のピークに向かった。トレースが無く膝までのラッセルになった。わずかの時間だったが汗をかいた。
- 西側のピークで写真を撮った後、鞍部に戻り、左へ曲がって内ヶ磯へと下山した。標高500mくらいまで下ると雪はなくなった。車道に出て、バス停に向かう間に真新しいダム湖が有った。ダム湖のほとりからは山頂部の白く輝く福智山が見えた。内ヶ磯からのバスの乗客は二人だけだった。