- 吾桑駅で1両編成の列車から降りたのは一人だけだった。車道を少し歩いた後、登山道の標識に導かれて山道に入った。樹林帯の中の良く踏まれた道だった。最初、少しみかん畑が有った。あとは植林の登りだった。
- やがて桑田山神社の駐車場に出、車道に出た。集落の中の道を上へ向かった登っていった。集落の上のみかん畑で登山道が分からなくなった。みかん畑の中を右往左往した。みかん畑にはシシおどしの爆竹があちこちに仕掛けられたいた。至近距離でも爆竹が鳴ったのでびっくりした。最後は藪気味の道を登り、送電鉄塔のところで林道に出た。汗がしたたり落ちた。
- 送電鉄塔で林道を横切ると、ようやく山道らしくなった。杉植林や竹林を過ぎると広葉樹の雑木林になった。電柱のところ(標高520m付近)で再び林道に出た。林道を少し歩いた後、カーブのところで再び山道に入った。再度、林道に出て5-6分歩くと山頂の公園の入口に着いた。ヤマツツジの間を登っていくと山頂に着いた。
- 山頂は芝生状になっていて、南側の展望が良かった。ハルリンドウが咲いていた。展望台が有り、登ると北側や西側の展望が良かった。鳥のさえずりが多かった。
- クチキ峠へは赤テープの着いた山道を下った。時々道標が有った。途中に2箇所、左側へ下る山道が有った。最後は踏み跡状の道を下るとクチキ峠に着いた。関所跡と竹造りのベンチが有った。峠は竹林と植林の境目になっていた。
- クチキ峠からは坂本龍馬脱藩の道との事だった。植林に囲まれた道で林床にはシャガが咲いていた。やがて集落に出た。道のすぐ上の畑にいた人から「休憩所があるので休んでいかないか」と声をかけられた。地元の人が建てた旅行者用の小さな休憩所で、訪問した人が名前を書く木の板が置いてあった。「年に200人位来る」との事だった。
- 集落からバス停までの間で「クチキ峠を越えてきたのか」と何回か声をかけられた。新土居のバス停近くでは、オバサンにどこから来たのかと声をかけられた。「静岡県から来た」と答えたら、「静岡から来たんだって」とたちまちオバサン同士で話が盛り上がっていた。高知はなかなか人情の温かいところだと思った。