- この日は道路工事とかでバスは終点の雨飾荘手前の小谷温泉山田旅館前で折り返しだった。バスを降りた時は土砂降りの雨だった。しばらく軒下で雨宿りして雨がやんでから歩き始めた。せっかくなので鎌池に寄ることにした。
- 鎌池への登りでは、日が当たる箇所は少し草深かった。やがてブナ林になり歩きやすくなった。坂が緩くなり少し下ると鎌池に着いた。正面に雨飾山の山頂部が見えた。雨上がりで人の気配のない静かな池だった。池を時計回りに半周して駐車場の所まで来ると車で来ている人が5-6人いた。
- 車道をキャンプ場まで歩き手続きをしてテントを張った。草の上で気持ちの良いテント場だった。売店で買ったビールを飲んでくつろいだ。
- 二日目は暗いうちから歩き始めた、ホトトギスが鳴いていた。全体を距離で11等分した標識がつけられていた。2/11までは木道がところどころに有る平坦な道だった。2/11を過ぎると急な登り坂になった。4/11付近はブナ林で「ブナ平」の標識がつけられていた。キツツキが木をたたく音が聞こえた。
- 登りの道が下りに転ずると、やがて荒菅沢に着いた。水は冷たかった。上の方を見たが雪は見えなかった。山頂部は霧の中だった。
- 荒菅沢を渡ると急な登りになった。ムシカリの赤い実がところどころに有った。ウグイスが鳴いていた。標高1650m付近が森林限界で見晴らしが良くなった。岩場が多く、梯子がところどころに有った。タテヤマウツボグサ、ハクサンフウロ、シモツケソウが咲いていた。やがて上部にかかっていた霧の中に入ってしまった。
- 笹平に着くとツリガネジンジンがたくさん咲いていた。小さな上り下りを繰り返して歩いていった。最後の登りに入るところからお花畑になった。オタカラコウ、マルバタケブキ、オオバギボウシが咲いていた。上の方ではタテヤマウツボグサやタカネナデシコが咲いていた。
- 山頂には他の登山者が4人いた。最初は霧で展望は無かった。やがて明るくなり霧が晴れた。焼山や金山、北アルプスが見えてきた。山頂の登山者も増えてきて15人くらいになった。ゆっくりと休んだ。
- 少し霧がかかり始めたので山頂を出発した。笹平への下り途中で再び霧の中に入ってしまった。振り返っても山頂は見えなかった。分岐点から「梶山新湯」の標識に導かれて雨飾山荘へ向かった。
- 下り始めは急だった。追い抜いていった登山者が、「ここは雪が残っていることが有って、滑落した人が骨折してへりで運ばれたことがある」と教えてくれた。
- 中ノ池付近では雨が降ってきた。レインウェアを着た。池では蛙が鳴いていた。中ノ池からの下りでは短い梯子があちこちに有った。雨は降ったりやんだりした。雨飾山荘へ残り30分程のところでようやく晴れてきた。
- 雨飾山荘からは車道の下りだった。最初に少し登り返しが有った。日が差して暑くなってきた。
- 山寺上入口バス停からエアコンの効いたバスに乗り込んでほっとした。他の客は終点までいなかった。