- 伝付峠から蝙蝠岳、塩見岳を経ての縦走も最終日の4日目になった。まだ、暗いうちに間ノ岳に向かって熊の平小屋を出発した。月が見えていた。15分ほど歩いたところで明るくなり出し、懐中電灯を消した。
- トウヤクリンドウやチシマギキョウを見ながら三国平の分岐を通過した。回りの山々の霧も次第に取れてきた。農鳥岳や遠く塩見岳が見えてきた。快晴だった。冷たい岩場に少し手がかじかんだ。
- 三峰岳(みぶだけ)から間ノ岳へは、ちょうど太陽を目指すような感じの岩場の登りになった。手をかざして山頂を見上げると無数の小虫が逆光の中に飛んでいるのが見えた。
- 間ノ岳山頂には20人程の登山者が休んでいた。雲海の中に富士山が浮かんでいた。遠く北アルプスが見えた。
- チシマギキョウやイワツメクサ、イワベンケイなどの花を楽しみながら北岳山荘へ向かった。雲がわき出し、中白根山に着く頃には回りの山々は雲の中に入ってしまった。
- 北岳山荘からは八本歯のコルへのトラバース道を歩いた。キンロバイがたくさん咲いていた。イブキトラノオも多かった。キタダケソウは葉っぱだけになっていた。山頂からの道が合流してから八本歯のコルまででは、岩場にタカネビランジが咲いていた。
- 八本歯のコルから大樺沢に出るまでの間の梯子の続くところでは、下から次々登山者が登ってきて、待つ時間が長く、登りと同じくらいの時間がかかった。
- 大樺沢の下りは石ころの道で歩きにくかった。二俣の手前で1分30秒ほど雪渓を歩くところが有った。予定より早かったので、白根御池からの道が合流したところで少し時間調整をしてからバス停のある広河原へ下山した。