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about mamiya-6



正面のボタンを下にずらすと、扉が開いて蛇腹とレンズが自動的に出てきます。スプリングカメラと呼ぶらしく、携帯性には優れています。
最後の撮影定位置までバネの力で強力に押し出され、開ききるとグラつきは全くなくなります。
MAMIYA-6の最大の特徴はフォーカシングをフィルムの前後動によって行なうという点です。
ですから蛇腹部分は折り畳む時以外は動く必要がないのです。
(そういえば、コンタックスのオートフォーカス機もこのような仕組みでしたね。やめちゃったみたいですけど)

私にとっては初めてのレンジファインダー(距離計連動)カメラです。
ピント合わせは中央部分の二重像合致によって行ないます。
持ち慣れないため右手の人指し指で距離計窓を隠してしまい、二重像が現れないという失敗もありました。
二重像が現れるのが中央部分だけというのも仕方がないのですが、困り物です。FM2やFE2のフォーカシングスクリーンをどちらも全面マットに交換した私としては、ファインダー上のどこでも同じようにピント合わせがしたいのです。PEN-FTは逆に周辺部の方が合わせやすかったりします。
また、被写界深度が非常に浅いというのも驚きでした。
MAMIYA-6に付いてくる75mmのレンズは35mmフィルムに換算すると広角に分類される38mm程度の画角です。ところがそれは撮影される範囲が広くなっただけであって、被写界深度は75mmレンズのままなのです。
4人で集合写真を撮った時も、F8まで絞って一人にしかピントが合っていないということがありました。

パララックスは慣れが解決するのでしょうが、ピント合わせがシビアな上に、中央部分でしか合わせられないので、フレーミングにまで気がまわらないのが現状です。
私は一眼レフからカメラの世界に入ったのですが、同じ写真を撮るという行為でも、レンジファインダーというのはまったく違うアプローチだという気がしてきました。
一眼レフが右脳だとしたらレンジファインダーは左脳のカメラです。
あるいはDTPと写植くらい違うのではないでしょうか。
結果をプレビューしながらの雰囲気ではなく、物言わぬ機械に対し具体的なポイントを指し示さなければならない...本質的にデジタルな思考です。

どうも今までとは全然違う機械を私は手に入れてしまったようです。


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