@家の三兄弟
ちょっと昔、埼玉と神奈川のあいだらへんの、とある田舎町に、三人兄弟が仲良く暮らしていました。
三兄弟は、幼くして母を急な病で失い、それ以後、男ばかりの”清く・正しく・美しいむさくるしい”生活を送っておりました(^-^;)。
それはある初冬の夜のことでした。この夜は特に冷え込みが厳しく、身を切るような寒さになりました。 と、その時、 ボトッ バサバサバサ……ッ 三兄弟の家の庭の方から、何やら物音がしました。 「おやっ?どうしたんだんべェ?」 三兄弟は戸を開けて外に出てみました。 バサ バサ バサバサバサ もがくように続くその物音に近寄ってみると、傷つき落下してきたマガモが苦し気に足掻いていたのです。 近くを流れる多摩川へ冬越しのためにやって来た渡り鳥です。 「おやおや、かわいそうにナァ……、痛かんべナァ……。」 三兄弟はだいじそうにマガモを抱え上げると、家の中へ運び入れました。 |
![]() マガモ (確かこんな感じ) |
……それから、小一時間が経ちました。
ぐつぐつぐつぐつぐつ……
何やら美味しそうな音と匂いがしてきました(^-^;)。
「兄ちゃん、やっぱり冬は”鴨鍋”だナ(´┌`)」
「だベ?。俺達の日頃の行いがいいから、神様も天から美味い鴨をくれたんだンべな(´ー`)」
「ほーだんべ、ほーだんべ(^^)」
こうして兄弟の暖かい団欒の時は流れ、夜も更けていくのでありました。
……っつーか、そこで食っちまうかい、とーちゃん(^-^;)。