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■何と言われようとオレ流さ!
落合博満/著
1986年4月 講談社 880円

 
投稿者・月島健太 編集者
あの天才打者・落合がロッテ時代、2度目の三冠王に輝いた時に出版した自伝。彼自身これが初めての本で、装丁から何からいかにもお手軽な感じのつくりなのだが、いやはやこれが実に面白い。高校から大学といわゆる体育会系野球部が嫌で嫌で回り道をしてきた落合は、26歳で入ったプロでも監督やコーチから「それでは一軍の投手は打てない」とフォームの欠点を指摘され、一軍と二軍を行ったり来たり。結局は自分の考えを貫き実力で認めさせるわけだが、その間に考えたことや発見したことがいかにも落合らしい本音の語り口で淡々と綴られ、一気に読んでしまう。あの打撃のお手本となったのが、ロッテの土肥という選手だったなんて知ってました? 彼はその後、何冊も本を出しているが、申し訳ないけどこれに比べたらほかのはちょっと。あの落合が何を考え、何を求めてきたか、その原点にふれる貴重な一冊。私の記憶では、「オレ流」ってたしかこの本が出てから落合のキャッチフレーズになったんだと思う。

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