こちらFM遊々です かんべむさし

  光文社文庫 

 
 市長選挙をめぐるどたばたをコミュニティーFM局というメディアを通して見るといった小説。市長選挙という題材そのものは決して珍しいものではないのだろうが、コミュニティーFMという非常に小さな、そしてマニアックな放送局を登場させ、そこを中心に話が展開していくというのが非常に興味深い。コミュニティーFM局の経済状態の厳しさが赤裸々に語られていたり、街のユニークなリスナー達とのふれ合いが語られていたりとラジオファンなら頷いたり、笑ったりする場面がありとても楽しめる。短い小説なので簡単に読めるのでぜひ、どうぞ。

 

目次