その3

 山頂周辺の朽木を削るが、ゴミムシやゴミムシダマシしかでてこないので、諦めて下山することにする。

 現地にはハシブトガラスが多い。ハシボソガラスよりは澄んだ鳴き声と言われるが、やはり・・・。

 転がっている朽木などを削ってはみるものの、乾燥していたり、どろどろしていたりして幼虫の姿すら見られない。このまま進んで行き、夏にオニクワガタの♀が飛来していた地点に着いた。周辺にあるかなり朽ちたミズナラの倒木を削ることにした。

 しばらくたつと、オニクワガタの♂の頭が出てきた。
 
 

―この材の中にはオニクワガタの幼虫がいるに違いない―






 そう思いながら採集を続ける。しばらくして、かい君がオニクワガタの終齢らしき幼虫を採集。そして、キバネハサミムシの羽化したの♀がでてきた。さらに続けるとスズメバチ、そしてまたスズメバチが出てきたので幼虫を3頭採集したところで打ち切ることにした。
 

 ここまでで、ツヤハダクワガタの幼虫を飼育するための飼育材を手にしていなかったので、はじめにツヤハダが採集できた地点に再び行くことにした。そして、そこでさらに成虫1♀、幼虫を3頭採集して、飼育材を入手して帰路に着いた。
 

 採集を終え、ツヤハダクワガタの成虫2♂♂2♀♀にマダラクワガタの1♀そして幼虫の全て(19頭)をかい君が、ツヤハダクワガタ4♂♂を私がもって帰ることにした。

←成果(成虫のみ)

 
 彼は数年後、我々の活動における中心的な人物となっていることを願いつつ本稿を終えたいと思う。

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