クワガタを求めて…(奄美大島編)
  〜これはある大学生とクワガタとの出会いを描いたノンフィクションストーリーである〜

by 爆走kozou A


■これは採集記って言うほど数も採っていないしはっきり言ってショボイ。
暇潰し程度に思って読んでください。 
サブタイトルも別に出会っているわけではなく僕がクワガタを採りに行っているのである。
つまりかっこよく書いているだけである。

■奄美大島・・・・・・神秘に満ちたこの島はクワガタをやっている人なら誰でも一度は行ってみたいところだ。
皆さんの知っているとおり奄美大島には本土には生息していないクワガタが数多くいる。
今回はその中でも最大の難関であるアマミマルバネをはじめいろいろなクワガタの採集を試みた.
実は僕は、今年すでにアマミミヤマの採集で8月上旬に一度この島に行ったのだ。
このときは50ミリのアマミミヤマを筆頭に21♂そして採集が困難とされている3♀の採集に成功した。
ちなみに一頭は灯火採集で採った (実際に持ち帰った数で符節欠けはリリース)
前回のお話はこれぐらいにしておいてそろそろ本題に入りましょう。


9月6日

■ようやくバナナがついて仕掛けに行く。
今回は三太郎峠の奥とさきほどのA山そしてTに仕掛ける。



全部で33個だ.
(今回はマルバネ目的なのでトラップは少なめ)高い所にはシカ、ノコ 低い所はスジブトとヒラタとネブトだ。
そして仕掛け終わり旅館に戻る。
夜7時に再び出発まずはA山だ。
一つ一つ見て周るがいない。
そして次の木なんとひとつの木{(写真↓) この木にはいつもクワガタが付いていた}に9匹ものクワガタが付いていた。
思わず写真を撮るのも忘れ夢中で採った。
これぞ鈴なりだー。
しかしその後ものすごい豪雨になり採集を断念して旅館に戻った。
この日はA山でのノコ2♂1♀ ヒラタ2♂1♀ コクワ1♀ ネブト2♂1♀に留まった。



9月7日

■ようやく台風も去り一安心。
昼はキノボリトカゲを採ったりして遊んだ。
そしてようやく日も暮れてきたのでいざ出発。
いつもと同じコースを行く。
一本目・・・いない 二本目・・・いない。
そしてふと横を見ると大きなハブ(写真↓)がいた。
「やばい、ハブだー」網でつつくとすごいポーズで威嚇していた。



そのハブは、便利屋に捕まえられた。(その後ハブはハブセンターに行って5000円で売られた) 
そんなこんなで昨日の夜のあの木に行くと又もや8頭ものクワガタがお出迎えしてくれた。
そしてネブトのいる木の穴にも三頭いた。
ぱっぱとケースに放り込み次に仕掛けたTに行く。
しかし行く途中またも豪雨に見舞われた。
しかしここで諦めるわけにはいかない。
そこにいくと雨でほとんど虫がおらず4頭追加しただけだった。
三太郎には雨がひどすぎていけなかった。
この日の成果はA山でネブト3♂1♀ コクワ2♀ ヒラタ2♂ スジブト3♀ そしてTではヒラタ2♂1♀ スジブト1♂だった。


9月8日

■この日は夕方に雨がやみ蒸し暑い天気になった。
「今日は取れそうな予感がする」と期待を膨らましてA山に行く。
いつもはコメツキしかいない木に黒い塊が見えた。
近づいてみるとそれは34,3ミリの特大アマミコクワ(写真↓)だ。

「ヨッシャー」と思わず叫んでしまった。
その後もいつもの木でネブトやヒラタなどをゲットした。
ふと横を見るとまたしても大きなハブ「やばっ またハブやん」しかし又もや帰りにハブと遭遇してしまった。
(ちなみにこの後さらに四頭ものハブに遭遇した)近くの人にそのことをいうとその人は慌てて棒を取り出しハブを捕った。
そして「ボウズ、でかした」と言って3000円くれた。
今日はいいことばかりだ。
そして次の目的地Tに向かう。
この日はTでもたくさんのクワガタが採れた。
最初の木でいきなりシカをゲットしたそしてその裏にはコクワもいた。
その後もスジブトをいくつかとノコも採り満足のいく日になった。
しかし三太郎は先客がいたせいかネブトとヒラタしか採れなかった。
この日はA山で1コクワ1♂ スジブト1♂ ヒラタ1♂2♀ ネブト1♀ Tではスジブト4♂ シカ1♂ コクワ1♀ ノコ1♀ Sではネブト1♂1♀ ヒラタ1♂1♀.


9月9日

■この日は雨が降ったりやんだりで大変だった。
この日は近所の子のおばさんに車に乗せてもらいクワガタを採りに行った。
まずはいつも通りにA山からだ。
この日は虫が少なくA山では3頭しか採れなかった。
バナナを解体すると割りと大き目のスジブトが出てきてうれしかった。
そしていつも通りTに向かう。
一つ目もいない。
しかしいつもはいないトラップに大きなヒラタが三頭と大き目のスジブトが一頭いた。



そしてほかにもスジブトを四頭採れた。
この日のネブトは29オーバー…なかなかのサイズ 今日の成果A山 ヒラタ1♂ スジブト1♂ ネブト1♂ Tではスジブト3♂2♀ ヒラタ3♂ 


9月10日

■そろそろマルバネ採りに専念しなくてはと思い下見をした。
この日はマルバネのみにしぼり林の中を散策したがネブト以外は見つけられずネブト4♂2♀となった。
この日のネブトの木は以前アマミネブトのギネスがとられた場所だそうだ。
結果 ネブト4♂2♀ ヒラタ1♀ 


9月11日

■思い切って場所をかえて有名どころのN峠の散策となった。
この日は地元でも有名なM氏(この人があの70ミリのスジブトを採った人だ)に車に乗せていってもらいマルバネを探した。
同じ道を行ったりきたりで優に4時間は過ぎた。
時折黒い物体を見て「ハッ」とするがほとんどがサソリモドキでたまにヒラタやゴキブリなどがいる。
地元の人によると「ここ6日間見ないなー」といっていた。
M氏も「一夏で5頭採れればいいほうだよ」といっていた。
「もう帰ろうか」のM氏の言葉で僕は「今日もだめか」と思い帰り道を下っているとなにやら左に大きな黒い物体が歩いているのが眼にはいった。
僕はM氏に「ストープッ」といって車から降りた。
内心「どうせサソリモドキだろうな」と思い近くに行くとそれは紛れもなくマルバネクワガタの♀だった。
ついに手にしたその個体はずしりと重かった。

そしてこの日は終わった。結果マルバネ1♀


9月12日

■泣いても笑ってもこの日が最終日だ。
「なんとしてもオスを採らなければ」と思うと頭からそのことが離れない。
夕方にトラップの回収をした。スジブトがたくさんストッキングから出てきた。
後ネブトなんかもちらほら入っていた。
そして夜再びN峠に行く。 
この日は11時からの捜索となった。
しかし行けども行けどもいるにはサソリモドキばかり。
M氏は明日仕事があるので12時で引き上げていった。
だから僕は一人で同じ道を歩いた。
行ったり来たりの連続で「どうせおらへんねやろ」と文句をたれながら歩いているとサソリモドキに出くわした。
腹が立って踏みにじっていて偶然前をライトで照らすとそこにはなんとマルバネクワガタがいた。
また♀だったがうれしかった。
またやる気になり探したがかれこれ6時間ぶっ通しで歩き続けた足は限界に達していた。
そのまま追加できず夜が明けた。
M氏が5時半に車で迎えに来てくれるのを待っていた。
そして時間通りに到着しそれに乗り込んだ。
「結局オスは採れんかったなー」と思い窓を眺めていた僕の目に飛び込んできたものは紛れもないマルバネの♂が崖から降りてくるシーンだった。
「やったー雄だ」 あわてて車を降りそれを掴んだ。
全身の疲れが取れた気分だった。
死ぬほどうれしかった。
マルバネの発生は例年に なく早かった。
マルバネの道路採取は、PM10時〜AM2時ごろがベストだと感じた。
日没から発生木を離れて道路にたどり着くのが大体その時間帯だから。
これで僕の奄美での採集は幕を閉じた。
今回の奄美での採集も満足のいくものとなった。
しかしシカの長歯形を採りたかった。
来年こそは・・・。
結果:N峠 マルバネ1♂1♀ A山 スジブト3♂ ヒラタ1♂2♀ ネブト 3♂1♀ T スジブト3♀ ヒラタ1♂ ネブト1♀


最後に

情報を提供してくださったしゃあげん様、誠にありがとうございました。

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