え〜っくす。

新生日本軍、通称警察予備隊(現自衛隊)発足。

兵士達は思った「荒れた戦地を自由に走り回れる自動車が欲しい。」
要望を受け入れた新大本営陸軍部は1/4トントラックの製作を国内の自動車メーカー
に依頼した。

そして、戦後間もないこの時期、これで日本の自動車は復活できる!
技術者達は総力をかたむけた・・・。

3台の自動車ができあがった。

トヨタはランクルの原型であるトヨタジープBJ型
日産はパトロール(サファリ)
三菱はウィリスのノックダウン生産のジープ
 
採用されたのは三菱。進駐軍と部品共用性が高いためである。
しかし、三菱ジープは軍用車両となり海外はおろか国内での販売も行うことができない(後年解除)。
採用されることのなかったトヨタと日産の技術者達は落胆し嘆いた、
そのとき一人の男が叫んだ「俺達のクルマだ!俺達の手で育て上げよう!軍用車にはなれなかったが性能では劣っていない!」
「コイツらを海外で勝負させるんだ!」市販車として登場した「トヨタランドクルーザー」は世界に向けて送り出された。
その走破性、信頼性は当時日本工業製品を3流品とみなしていた世界中を驚嘆させ、後の日本車マンセーへの布石となったのである。

これはランドクルーザー、K−BJ41V改に魅せられ精魂を傾けた男の物語である。

じごまるを倒せ。
ランドクルーザーK−BJ41V改
                                     
                    たいめん

とまあそういうわけで今週は(先週なんてあったか?)私の愛車(採集には殆ど行かないので採集車ではない)、ゲリラからアラブの大富豪まで、
現在でも世界中のラフロードで愛用されている(とゆーか酷使されている)ランドクルーザー40、正式にはK−BJ41V改です。
トヨタ2000GTに匹敵…は言いすぎか、でもまあスバル360には十分匹敵する名車ではありますがさすがに昭和54年生まれのコレを
平成15年の日本で乗るには色々とツライのでちょっといぢってあります。具体的には・・・

 
 

フルレストア済み。
錆びた鉄板は全て張替えボルトはすべて新品のステンレス製に交換。オーヴァーフェンダーはFRPで自作。
すなわち、ボディ殆ど新造。
 
カンガルーバーはアイバ製を模して(これまたステンレスで)自作。キャッチ&リリースも可能で
地球に優しい(意味不明)。
ウインチは定番のウォーンですがエライ人には判っているので飾り(配線してない)。フォグも飾り。
 

オールペイント(一見黒だが光の加減でレッドメタリックに輝く。人呼んでカブトムシブラック)。
 

 

エンジンはランクル60の直6、4200ccガソリンエンジンに換装。馬力こそ140程度ですがトルクの太い事太い事…ヘラヘラの角の如し!!
このテの改造ではアメリカ製V8エンジンに換装する通称「シボタ」が定番ですがシボレーのエンジンとトヨタのエンジンを比べたときの実用性は
天と地ほどの開きがあるし、全くオイルを噴かないエンジン(国内でドラッグレースショップが完全に調整したヤツ)は高級車が買えるほどかかる
ので結局60のエンジンをチョイス。つーこって本来なら形式はFJになるはずなんですが何故か車検証上はBJ。

ちなみに燃費はちょっと踏めばあっというまにリッター2kmとかに…。まあトルク太いから踏む必要殆どないんですがそれじゃツマンネエし。

足回りは見ての通りで下品にならない程度にアップ。マフラーはステンレスで自作。
タイヤはBF−Goodrich Allterrain、飾りなので当然
水平に磨り減っている。
 


 

シートはレカロ、ステアリングはモモ。パワステ、クーラー(エアコンではない!)装備。
etc…

まあキリがないのでこのへんでやめておくがオリジナルとは紫電と紫電改くらい違うのはお分かりであろうか(判らんって!)

当然金もかかっていてまあすべて自分でやっているので技術料はロハ(死語か?)なのだがそれでもじごまるが新車で買えるくらいは
かかっているはずである。仮にすべてショップでやってもらってたらカイエンだって買えちゃったのではないだろうか。
だが私はまったく後悔していない。じごまるは確かに名車だが所詮は外車。翻って本車は日本を経済大国にのし上げた
技術者達の魂が形をなしたと言っても過言ではない!
そらあじごまるだってゲルマン魂の結晶だろうがメルセデスの技術者に血縁者など望むべくもない。
しかしトヨタなら知り合いの知り合いの叔父さんの友人くらいはいるだろう!
それに金と手間を注ぎ込んだのはオレじゃなくて前オーナーだし

で、肝心の乗り心地は、というと…まあ一言で言ってしまうと「旅に出たくなるが1時間以上は乗りたくない」これにつきる。
キャブのせいか始動時の黒煙のスゴイこと…さすがにガソリン車のくせにNoX法に引っかかってる
だけのことはある(言うまでもないが東京や大阪に車で行くことなど一生ないので関係ない)。
 
車高、もだが座面が高い上振動や突き上げが激しいので酔いそうだしなんてことないコーナーでもすげえ怖い。
以前から乗ってるテラノ(V6ガソリン、マニュアルの2ドアとゆー稀少車(笑)。新車時より乗って13年、走行距離20万?)の倍、
嫁用のポロ(日本の技術者はどうした!?)の10倍は疲れる。
 
荷室高いから満タンのトランク大将(10kgクラスのヒラマサが丸ごと入る大型クーラー)載せようとすると腰が…。
なによりショートボディなのでロッドケースは斜めにして助手席潰さないと載らない…。
ついでにゆーと二人乗り(後部シートは取っ払われている)なのでガキどもも乗せられない。
 
なお、先日遊びに来た嫁姉氏からは「クラシックカーみたいでかっこいいけど役に立たなそう…」という非常に的確なインプレッションを頂いた。

後悔なんかしてないやい