我が家の「流星号」・・・?

子連れ狸


我が家の「流星号」といっても、まさかマッハ15で移動する車ではありません (←誰も判らんっちゅーの!)。

ましてや、私は「過去」の思い出に浸る、「知恵」も「力」も「勇気」も無い「中年」です (←益々判らんっちゅーの!!)。

・・・・・大変失礼しましたぁ(^^)ゞ。

私が今採集車として使っているのは、 「いすゞビッグホーン 3.0Lディーゼル ハンドリングbyロータス(7人乗り)」 という車で、UBS73GWという記号で呼ばれているものです。 初めて購入した車から数えて13台目となります。


歴史

車の免許を取得した二十数年前に初めて購入した車

「いすゞジェミニ1600LTクーペ」Used Car

という車でした。何と黄色いボディーに赤と黒のストライプというド派手な外観の車 でした。中身はこれと言って特徴の無い車だったのですが、当時F1ドライバーのジ ェームズ・ハントという人がCMに出ていたのと、国産車では珍しく前輪ダブルウィッ シュボーンというサスペンションと、ラック&ピニオンのハンドルを備えていました。

そのため、直進からステアリングを切り始めた時の「遊びの無さ」や「ダイレクト感」 が好きでした。

この数年後にジェミニは1800ccのZZ(ダブリュー・ズィー)というDOHCモデルを発表し、 アッスルというチームのジェミニは日本ラリー選手権を制覇するという快挙を成し遂げ ました。

勿論、貧乏学生の私のジェミニは1600ccのOHCだったわけですが(^^;。

お金が無いのにいじくりたくて、点火ポイントをフルトランジスターにしたり、モリブ デン添加剤を入れたり、くたびれ切ったショックアブソーバーを純正のガスショックに したり、と面白いカーライフを経験させてもらいました。

そう言えば黄色い点火プラグコードは魅力的でしたが、高価で買えませんでした。

ところがいわゆる「オイル上がり」が発生してしまい、車検を通すと目から火花が出る 状況になったため、車検費用程度で買える2台目の車に替えました。

2台目も、やはり

「いすゞジェミニ1600LSセダン」Used Carでした。

同じジェミニだったのですが、4ドアセダンのこの車の方が、4リンクという旧態然とし た形式にもかかわらず、後輪の座りが良かったという印象がありました。それと何と言っ てもダッシュボードの中のタコメータが非常に嬉しかった覚えがあります。

3台目

「スカイライン1800TIセダン」Used Car ←悪夢のZエンジン!

あまりにもポンコツに乗っている私を可哀想だと思った親戚が、遊休となっていた車 をくれたものです。しか〜し、踏んでも踏んでも前に進まない、そんな車でした。

4台目にして初めての新車

「ワンダーシビック1800Si」New Car を購入しました。

まさにトルクの固まりのようなDOHCエンジンと、FFの癖が出ないように見事に躾けられた サスペンションが印象的な「輝ける青春」の車でした。この車と共に東京へ転勤して来た のです。

5台目は妊婦のことを考えて

「ビスタ2000VX4WS」New Car

を購入しましたが、何と一年も乗らないうちにドイツ・ハンブルクへ赴任となりました。

6台目〜9台目は、ドイツ赴任時で入れ替わりました。

ドイツ駐在2年半は途中から会社を閉めるという仕事になってしまったため、 一番古い車に乗っていた私が、次々と帰国する同僚達の車を乗り継ぐと同時に、 以前の車を売り払うという事態になったためです。

6台目「アウディ100 2.0 5MT(5気筒)」Used Car

7台目「アウディ100 2.0 AT(5気筒)」Used Car

8台目「アウディ100 2.0 AT(4気筒)」Used Car

アウディ100に関して言えば、5気筒のエンジンの方が重厚感があり、且つトルク が太い印象で、軽量化された4気筒エンジンよりも好きでした。

この間に、母狸用に中古で購入したのが「VWゴルフU  GTI 5MT」Used Carですが、これを追加すると1台増えてしまいますね。 ここではややこしくなるので除外しておきます。日本車が失ってしまったFFの特性 を、全て備えた野性味溢れるFFコンパクトスポーツでした。動力がステアリングに 直に伝わってくるし、コーナーは大アンダーステアという車でしたが、エンジンは とても力強く活発な印象に残る車でした。

9台目「BMW 535i AT」Used Car

はまさしくドイツのアウトバーンを疾走する手段となってくれました。流石にポルシェ やSクラスには道を譲りましたが、Over200km/hの世界を見せてくれました。

ドイツ赴任を終えて帰国した時に、家族もゆったりくつろげる車が欲しいと思って 購入したのが10台目

「エスティマ・エミーナ 2.5L G」Used Car

でした。当然中古です。そしてこの頃から私のクワガタ採集活動が加速度的に活性化 することになりました。

このエスティマは完全なタウンユースの車であるにもかかわらず、私の酷使に良く 耐えてくれました。山奥の林道にもお腹をこすりながら頑張ってくれました。 今でも私の妹家族の愛車として余命(?)を過ごしています。

エスティマを妹に託し、二度目の海外赴任地であるフランスへ赴くことになります。 この時は、まさかたった一年で帰国するとは思ってもいませんでした。

11台目となるフランスで初めての車は、前任者が残していってくれた

「ルノー サフラン 2.5GS」Leased Car

という車でした。エンジンが活発でとても良い車だったという印象があります。 このサフランを使って、往復800〜900kmというフランスでの日帰り採集が始まり ました。家族には悲劇でしょうが・・・。またフランスで過ごした唯一の夏休みでは、 一週間でフランスの東半分約3,300kmを走破する頼もしい足となってくれました。

サフランのリース期間が終了したのに、貧乏会社だったフランスのわが社は新規リース の支出をケチり、またしても同時期に帰国した人間が乗っていた車を使い回すのでした。

これが12台目となる

「BMW 320i」Used Carです。

家族は狭くて嫌だったでしょうが、私は個人的に久し振りのマニュアルミッションを 堪能出来た車で、結構好きでした。

そうこうしている内に、本社から「戻って来い!」という命令を受けて、家族からの非難 が轟々と渦巻く中を平成14年1月に帰国しました。


選択

帰国してから13台目となる車選びをしたのですが、今度は対象となる車は決めていませんが、 今までと異なりシッカリとした条件が決っていました。それは、

1. 車高が高く林道に入っていける車

2. 家族がゆったり移動できる車

3. 航続距離が長い車(燃費が比較的良く、タンク容量が大きい)

4. 出来る限り丈夫な車

というものでした。

1BOXやクロカン4駆、更にはフォレスターやレガシーまで、実に魅力的な車がある事に 驚きながらも、選ぶ楽しみを満喫していました。かつて「まちかね掲示板」でも話題 になったことのある「ルノー・セニック4WD」も、フランスから戻り日本で見ると随分 魅力的に見えましたが、何しろ価格が不相応に高い!と感じました。

いわゆる「ライトクロカン」と呼ばれる(この言葉は帰国して初めて知りました)CR-V、 RAV-4、X TRAILの各車は非常に魅力的且つ新車でも手の届く範囲の価格であったのですが、 家族4人プラス犬と荷物での移動には若干車内スペースが狭いと感じてしまいました。

参考ですが、現在常時車に積んでいる荷物はこのようなものです。これに犬1匹と犬用の キャリング・ケースが加わります。 (←但し後ろの材と黒いゴミ袋は違います(^^;)

デリカ・スペースギアも結構最後まで候補に残ったのですが、中古車でも割高なのと 燃費の点で諦めました。しかし今でもこのカテゴリー唯一という存在感は、捨てがたい ものだと思っています。

結局、最終候補として決勝戦に残ったのは、意外に思われるかもしれませんが ツーリング・ハイエースと言う名の5ナンバーボディをもつ1BOXと、ビッグホーンでした。 このツーリング・ハイエースは一見タウンユースなのですが、最低地上高が195mmもあり、 トヨタ製ディーゼルエンジンも優秀ということで、最後まで残ったのです。

しかしツーリング・ハイエースは、2WDでは195mmの地上高も、何故か4WDだと185mmになって しまうのです。またボディカラーによって非常に印象が変わり、中古車を狙っていた私には 選択の幅が狭いのと、品薄であることが難点でした。

一方のビッグホーンは最低地上高は当然のごとく問題なく、不人気車種であったためか価格 に割安感がありました。

勿論この車を新車で購入することは価格的に不可能でしたので、インターネットから在庫状況 を調べました。練馬のディーラー系のショップは在庫が豊富で、様々なグレードを選ぶことが 出来ました。結局これが決め手となり、2度目の訪問時に今のビッグホーンを購入することを 決めました。

ハンドリングbyロータスを選んだのは、単純にオーバーフェンダーの出っ張りが少なく、 フルサイズ・オーバーフェンダーを備えるプレジールというグレードに比較して、7cm程 (オオクワ1頭分ですね)車幅が狭いことでした。我が家のカーポートではこれが正にギリギリ なのです。
↑タイトルの写真をご覧下さい!

このような経過を経て、ブルーのツートンカラーのビッグホーンが我が家に来ることに なりました。


長所と短所

納車の日、ショップを出て家へ向かって走り出した時の第一印象は、 「デカッ!」「おおお!?ブレーキが効かないぞぉ」 というものでした。今はもう両方とも慣れましたが、特にブレーキの効き味はこういうタイプ の車の特徴のようです。

ブレーキ・ホースを金属製に換える、とか、マスターシリンダーの捻じれを防ぐステー を装備することである程度改善するようなのですが、捻じれる事で逃げていた力を何処で 吸収するのだろう?という素朴な疑問から、未対策のままです。

また、短所と言ってしまって良いものかどうか悩みますが、この車に乗るようになってから、 私の辞書から「加速」と「コーナリング」という2つの言葉が消去されました。 しかし、長所がそれを補うのであれば全体としては良いのではないかと思います。

ただし「加速」に関しては、昔のディーゼルエンジンのような絶望的なものではなく、 意外に走るものだなぁ、というレベルでした。4000回転まで回るディーゼルエンジン 等従来私は知りませんでした。

まぁ、こんな車を信号で挑発する人は居ませんが、 4WDモードにすれば、最初の5mは負けない(?)という自信があります (←そんなものあってどうする!?)

その他の短所としては、

1.ジャッキアップが大変! (←2度のパンク時には往生しました(^^;)

2.アイドリングのガラガラ音がウルサイ

3.世間からディーゼルということで白い目で見られる

4.現行の規制では乗れる期間が限定されている

というところでしょうか。3と4について少し付け加えますと、このビッグホーンの ディーゼルエンジンは「コモンレール方式」と呼ばれる燃料噴射予備室を備えたエンジンで、 従来のエンジンに比較して有害物質の排出量を抑えるものです。99年には、いすゞはこの技術 で賞を受賞しています。しかしながら、これであってもガソリンエンジンに比較すると、 規制が甘いということなのでしょうが、まさか法律で乗れなくなる期限が切られるとは思って もいませんでした(^^;。

一方、長所としては、

1. 林道や悪路は全く気にならない

2. タイヤ径が大きいために高速クルーズが楽である

3. あのスタイルから想像出来ない程に風切音が少ない

4. 燃費が良い(長距離で高速・林道込みで10km/L以上)

5. 軽油とガソリンの価格差が嬉しい

6. ちょっとやそっとでは凹まない頑丈なボディー

というところです。特に、1と4及び5は替えがたいものがあります。燃料タンクは 85Lの容量ですから、実際5000円札一枚でおよそ800kmの距離を移動できるのです。

以上を総括すると、私にとっては短所を大きく凌駕する長所を持っているのが、今の車です。


装備

四輪駆動と一言にいっても、ビッグポーンにはTOD(トルク・オン・デマンド)と呼ばれるフルタイム 四輪駆動と、スイッチでロック付き四輪駆動になるパートタイム四輪駆動の2種類があります。

私のビッグホーンは後者ですが、後から聞いたところでは、燃費の点では大正解だったようです。 勿論、四輪駆動時にはタイト・コーナー・ブレ―キング現象が出ますが、そうなると判ってさえ いれば特に問題は感じません。

ルームミラーの位置についている「マルチメーター」は、運転しながら高度を確認する際には 重宝します。プロトレックの高度計と比較しても差異は少ないので、とりあえず合っているこ とにしましょう(^^;。

私個人にとって「?」&「面白い装備」としては、

1. ヘッドライトウォッシャー&ヘッドライトワイパー

2. サイドミラー用電熱

3. フロントシートヒーター

がついています。

また中古車だったので、前のオーナーがサイドステップとレインカバーを 装備してくれていました。どっちも効果的なのですが、レインカバーは 林道で柳等を車の中からルッキングする時には結構邪魔になります。

後付けの装備としては、リアビューミラー、カーナビとカーステレオのヘッドユニットです。 リアビューミラーに関しては、付ける位置が左右逆の方が視認性に優れていると 思うのですが、取り付け位置が決まっているのでいかんともし難いです。

カーナビとカーステレオは、どちらも満足しています。

また、こういう車の常としてビッグホーンも多彩なシートアレンジを持っています。

このようにすれば、かなり大きな容量の荷室が出現します。

2列目と3列目をこのように倒して、このうえにキャンパーズシートという板のようなもの を敷き詰めると、広大なベッドが出現します。でも、ベッドメイキングがちょっと面倒かな?

通常は、前述の荷物をこのようにして積載しています (←何のヒネリもなくて済みません(^^)ゞ)

今後私としては、リフトアップ等をする気はさらさらないのですが、できることならば 長距離ドライブの腰痛対策としてシートをレカロに交換したいなぁ、というのが目下の 夢です。特にお世話になっている焼肉屋さんのご主人の車を見て、なお更そう思うよう になりました。

またジェミニの時とは相反する事ですが、どうもステアリングの直進付近が頼りなく曖昧 な感じがするので、市販のステアリングに交換すれば随分改善すると思います。但し、エア バック付きの場合は困ってしまいますね。

あと、6万Kmを超えてへたって来たショックアブソーバーを交換するのとヘッドライトの バルブを、お手軽な「なんちゃってディスチャージライト」用のバルブに交換したいなぁ、 と思っています。しかし人によると、この「なんちゃってディスチャージライト」用バルブ は雨天で全く見えない!という声があります。この真偽を確かめてからしないと怖いです ねぇ。


結論

誰にでもお薦めできる車ではないと思いますし、ディーゼル規制の問題があるために、 これから購入しようと思う人も居ないでしょうが、私は今のところこの採集車に満足 しています。

昨年12月に圧雪路となった軽井沢の峠道にオールシーズンタイヤで突入した際にも、 何事もなかったかのようにこなしてくれました。

但し、日常の足として使用する母狸には迷惑をかけていることは否めません。

ごめんなさい!しかし今の自分のライフスタイルがこの車を選ばせたので勘弁して下さい。

また皆で美味しい焼肉を食べに行こうね!


P.S.

今回いつもお世話になっている「くわ馬鹿」に初投稿するに当たり、このようなウルトラ 重役出勤状態の投稿となりまして申し訳ございませんm(_~_)m。また投稿を薦めて下さった 編集委員の皆様の暖かいお言葉にも、この場を借りて感謝致します。


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