タケサル

思い出の初めてのオオクワガタ採集  -聖者が森にやってきた- 1999/4/4



 
 
オオクワガタを探し始めて3年が経って、オオクワガタ採集を諦めようかと思っていた。

彼女にも「オオクワガタなんかもう居ないのと違うの?いい加減やめたら?」と何度となく言われていた。

彼女をクワ採りに連れまわして嫌気がさしているみたいだった。
まあ?普通の女の子なら間違いなく嫌がるだろう(^^;;
そう思えばタフな彼女だった。

しかし、諦めないで正解だった。この日が最高の日になるとは...

3年程前から探索し続けているエリアの新規開拓に行った。

小春日和で暖かく、気持ちがいい...

小鳥のさえずりが耳に心地よく林道を歩いていく。
いつものようによさそうな所を見つけては、彼女を林道に待たして急斜面の木を見て回る。
たまに夢中になって時間を忘れて、戻ってきたときには機嫌が悪かった(^^;
それの繰り返しである(^^;

そうこうしているうちにいつもと違う雰囲気の所があった。
森が開けていて日当たりがよく明るい。あたりを見回していると倒木があった。
直径50-60センチ、長さ1.5メートル、カワラタケがあり良さそうだ。
早速、ナタを取り出しひと振り、程よく朽ちている。

そして数投目、穴が開き幼虫の頭が見えた。
『デカイ! 赤い! やった!!』  と心で叫んだ。

これは間違いなくオオクワガタだと確信した。そして興奮した声で彼女を呼び寄せた。
彼女も『すご?い』と言って喜んでくれていた。

幼虫がいる所はかなり硬く幼虫を取り出すのにかなりてこずった。


 

なんとか取り出せそうだ(^^;

枯れ葉の枝を噛み付かせ取り出した

念願のオオクワガタ幼虫ゲット(^^)


 
 
数頭取り出したところで昼食にすることにした。

コンビニで買ってきた弁当をその場で食べることにする。

目の前には取り出したオオクワの幼虫、まだ居るであろう倒木、そして隣には彼女。

彼女は何度も「よかったねー、よかったねー」と言ってくれていた。

長い、長い午後の昼下がりだった。

その後、数頭追加してその場を後にした。

このオオクワガタの幼虫は忘れられない思い出となった。

2001/12/18