栃木オオクワ・ネブト

H13.12.16  by なべ




なかなか暑い日が続く様になってきた。そろそろ樹液本番!といってもいいだろう。
ということで今日はtubasaさんに新規開拓しませんか?と持ち掛けた。
仕事帰りなら・・・ということで(当たり前です(^^;;)いつもの場所で待ち合わせることとなった。

自分はというと、こうも暑いと昼寝どころではない!ということで、恒例の昼休み採集にまずは出掛けることにした。(^^;;
お昼休みということで余りフラつく訳にもいかないので、ミヤマ&ネブトポイントのご機嫌伺いに森の中へ。

 中央右寄りに見えるクヌギがネブト採集できた木

一通りルッキングしつつ蹴飛ばし採集を試みる。
この場合、一番気を付けなくてはいけないのがスズメバチである。
一回りスズメバチがいないのを確認の上蹴飛ばさなくてはいけない。
とくにこどもと蹴飛ばし採集にいかれる方は必ず実行してもらいたい。

 命がけの画像(^^;;

それなりに樹液も吹き出しているようである。(^^

 なかなかうまそう・・・

 アカマダラコガネ

そんなことしているうちにタイムリミットが近づいてきた。
最後に一番大きなクヌギを蹴飛ばした。
ボトボト、ボトッ!(@@

いきなり数箇所にクワの落ちる音が!慌てて探すが二兎を追うものは一兎も得ず状態。(T-T
こういった場合、欲をかいてはいけませんということを勉強させて頂いた。
そんな感じで昼休み採集はゲームセットとなった。


さてさて、仕事も終わりそそくさと会社を出て森へと向かう。
tubasaさんが来るまではちと時間があったので、オオクワPにいってみることに。
いるいる!1♀確認。そっとしておくことにしよう。(^^

そしてtubasaさん到着。どれどれということで早速tubasaさんもルッキング、梯子で樹洞を覗いている。
『1頭いますね〜』、これで2♀確認。しかし、いったいオスって・・・(^^;;
まァ〜、そんなこんなで新規開拓に出発出発!

車を1台にしてあちこちフラフラとルッキングして廻る。
するとtubasaさんが気になっている場所があるとのことでいってみることにした。
気になるポイントに着くと樹液のいい匂いが漂っている。なかなかいい感じではないか!
森に入ると山道沿いにいい感じのクヌギやらコナラがこれでもか!と言わんばかりに並んでいる。
よくもまァ〜こんないいポイントを森の外から見つけられるものだ>tubasaさん
樹液もそこそこ出ていて、コクワの嵐!そしてゴキ。(T-T
樹洞を覗いてスポークでほじほじしたらゴキどもがゾワゾワと飛出してきた。きしょ〜!
あいつらはあんなに沢山でいったい何を食っているのだろうか。
もし一つだけ彼等にお願いができるなら、ぼくは迷わずこう言うだろう。
『頼むから、そんなに早く動かないで!!』

はなしを元に戻そう。(^^;;
そんなことをしながらルッキングしているとtubasaさんがスジを見つけた。今年、樹液では初物ということだった。(^^
辺りは薄暗くなってきたし雨もちらついてきたので最後に一本だけ見ることにした。
頭より上のところに樹液が出ているようだ。数匹スズメバチが見える。
するとライトの灯りでスズメバチがこちらに気付き飛出した。
慌ててハエ・カ ジェットをお見舞いしたが、すっかり攻撃態勢のスズメバチ!(T-T
こちらもジェットで応戦!ものすごい羽音をたてながらだんだん降りてくるスズメバチ!(T-T (T-T
そんなことをしているのにクヌギにたかるクワを発見、まあコクワだろう。

やっとのおもいで危機脱出に成功。もう帰りましょうかというtubasaさんにそうですねと相槌を打って、先程のコクワを確認・・・・
(@@
なべ『あ″〜〜〜!ネブト〜〜!!』
tubasaさん
『え″〜〜〜!!』
 
やらせなし!栃木ネブト発見の図
もう雨もスズメバチも関係ないもんね!奥さんに怒られてもいいもんね!といった感じで大の大人が暗闇の森の中で大興奮している。(^^;;
しかしデカイ!そしてカッコイイ!!(^-^
 栃木ネブト自慢の図

興奮も覚めやらんとしたころ先に奥さんを思い出したtubasaさんが『そろそろ・・・』と切り出してきた。
まだ興奮しているぼくは、『まだきっといますよ!』。
するとtubasaさんもまたもやスイッチON!
真っ暗で土砂降りの雨の中、もくもくとクワを探すクワ馬鹿2人。(^^;;
tubasaさん
『あ″〜〜〜〜!いた〜〜!!』(@@
なべ『え″〜〜〜!!』(@@ (@@

 2頭目を採った樹液

なんとネブトをダブル採集である。ものすごいポイントを見つけてしまったものだ>tubasaさん
雨よりもスズメバチよりもコワイ存在を思い出した2人は、『もう帰りましょ、さすがに・・・』ということでこの森をあとにした。(^^;;;

森を出てあらためて『栃木ネブトGET!おめでとうございます!!』と、硬い握手を交わした。(^-^
とくにtubasaさんは、栃木ネブトGETが今年の目標の一つだったということで、本当におめでとう!である。
しかし、栃木って・・・・。

 本日の成果!ネブト2♂


っと、ここまではすでに『もうもう山にいこう!で公開させて頂いたものだが、その後日談として
その後の栃木ネブトの状況をご報告させていただこう。結局このポイントはもとよりtubasaさんの手によりもう1箇所、
私自身も1箇所発生場所を確認するに至った。諸々の事情によりポイントの特徴などは具にはご紹介できないが
やはり赤松とクヌギが混在する林であること、ジメっとした環境、ただし比較的風通しが良い所を好むということがわかった。
上記のジメっとしていて風通しが良い所というのは一見矛盾している様にも思えるが、まさにそういった環境なのである。
これらは決して栃木に限ったものではなく、関東にはまだまだこういった環境が残されていると思うものである。
是非ともこの様な環境を見付けたら注意深くクヌギを観察して頂きたい。樹液をいっぱい噴出した洞や樹皮捲れにきっと
ネブトの姿を見ることができることだろう。
いずれにせよこの採集記の採集を期に栃木のネブトクワガタ採集は始まったのである。
今年も様々な想い出に残る採集ができたが、この様な採集が出来る環境がいつまでも残されることを望まずにいられない。
 採集個体から採れた幼虫達





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