やっぱ最初に飼育したオオクワガタだ!
「独りよがりのまちかね対決」
 

クワガタ界では「ずぼら」や「テキトー」なーんて言葉が流行語大賞に選ばれた年の夏にクワガタ飼育を始めた。

ホームセンターでオオクワガタの幼虫1匹3,980円。決して安い買い物ではなかったよ、それを2匹も買い込んだよ俺は...。

まちかね掲示板では、水分はマットをギュット握って崩れる程度。餌交換は1週間に1回程度無くても死ぬことはなーい。いい加減がちょうど良い。なーんて時期だった。
ジャンボクヌギマットに小麦粉を10%入れてテキトーにかき混ぜてビンに硬く詰め込んで幼虫を入れたらハイ出来上がり。「結構簡単ジャン!」と思ったのが運の尽き。入れた幼虫は瓶の中に潜らず、マットの上でハイハイしてるよ。蓋だって穴あけたもん!

 なんでもぐらないんだよー。しかも2匹両方だよ。なにかがおかしい?!俺はビビッタ。チビッタのではない。恐る恐る掲示板への初投稿「幼虫が瓶の中に潜りません」をポストし、マットを発酵させなければいけない事や酸欠に関するアドバイスを戴き「ずぼら」なんてウソだーを身を持って体験したよ。「ずぼらなんて言っているまちかねってやつは近所のくせに俺の幼虫を見殺しにするなんて冷たいヤツなんだとね」まじで思ったぞマッチー(^^)。

「発酵・酸欠」の言葉が頭をよぎり仕事なんか手につかない、ベルサッサで家に帰りマットを車の中に入れて発酵させたよ。マットの発酵なんて数時間で終わる物ではないので気ばかりあせっちゃうんだよね。頭の中では色々な事を考えたよ「ここはひとつ、まちかねに頭を下げて発酵済みマット下さい」ってお願いするとか...せめて発酵したマットの色だけ見せてくれれば発酵完了はわかるなぁとか...やっぱ自力で解決だ!ホント色んな事考えたなぁ。偶然にも発酵は無事終了し幼虫もマットに落ち着いてくれたよ。

 落ち着いたら落ち着いたで今度は姿を現さないんだなー...。これが少数精鋭の宿命か?秋も過ぎ冬を目前にどうしても幼虫の安否を確認したくて瓶を彫り始めたら「出たよサナーが!」今でいう露天掘りってやつかな。ベージュのコロコロした蛹に変わっていたよ。「蛹は動かしてはいけませーん」なんて事は聞こえなかったよ。毎日みてコロコロさせてた。やがて羽化、後ろの羽が真っ白で感動したよ。「小さな生命が今ここに花開く」ってな感じだったのを覚えているよ。19mmと22mmの小さな雌で交尾相手もいなくて可哀想な事をしたかもしれないけど君達が☆になるまで餌をやり忘れる事はなかったよ有難う。
 

まえだ料理長