「食べる昆虫学」
by 岩手のGO


* 今日の試食!(^^;

さて揚げ物から頂くことにした。が口に入れるシーンを誰かに撮影して 貰いたかったが、頼める人物は誰もいない。かみさんと子供は気持悪 がって協力しない筈である。仕方ないのでカメラのレンズを180度向き を変えて自分の口に向けた。問題はストロボが効かない為にスローシャッターによる 手ブレである。まあ、この辺は多少我慢してもらおう。


口に揚げクワ物を含んだシーン

さてソースを”タップリ”かけての試食である。迷わず思いきって口に放り こみ”クチャクチャ”と・・・。一瞬ソースの味が強く「おっ?意外にいけるじ ゃん。」と思ったが、次第に木の屑の味?が口の中に広がってきた・・・。 ダメだ!吐きそうだ! しかし人類の水先案内人になるという使命感が、蛹を衣のままゴクリと飲 み込ませてしまった。「ふぅ〜不味い。次!」という事で次は炒め料理である。


炒めクワ蛹を口にする図

クチャクチャと噛み締めたとき「これは?・・・。」という想いにかられた。 そう、美味いかもしれない味なのだ。醤油に付け込んだ味が蛹全体に染み 渡り、表面を香ばしくパリッと焼き上げたこの料理は絶品!なので ある。が、その想いも長く続くことはなかった・・・。再び木屑の強い味が口全体 にジワーッと広がってきたのである。その美味さに思わず涙がちょちょ切れた がこれまたゴックンと飲み込んだのだった・・・(T-T)

こうなると蒸しクワ料理から逃げ出したくなってしまったが、仕方ないこれも人 類の為の実験なのである・・・(T-T)


蒸しクワを口にする図

天に祈りを捧げ、思いっきり口へ放りこんだ蒸しクワ料理は意外にあっさり味 でこれまた美味いと感じてしまった。が、再びあの悪夢が甦る。 苦渋に顔が咽んできた・・・。思わず流しに向かって走り出す自分であった。そ して”ゲロゲロッ!”と今までのものを全て吐き出してしまった。使命をま っとう出来なかった悔しさからか、思わず涙が流れてしまった・・・(^^ゞ

 

* 食を終えて。

今回はビブラギアトゥスという、比較的余っているクワに挑戦してみたのだが 不味かった。理由はやはりビブラギのせいだろうか?このクワ界には様々な食 材が蔓延しているので、もしや本当に食して美味いクワがいるのかもしれない。今回の実験が最後ではなく、やはり来るべき未来に向かい、食の世界を広げる意味から頑張って行こうと思っている。尚、今度はもっと良い調理法をも発見し 皆に振舞えるような美味しいクワ料理を作る事として、今回の実験を終える(^^;


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