まいまいかぶり!


オサムシの仲間を累代飼育したことがある人は そう多くはないと思う。
餌(主に食うもの)は種により違いが有り、生き餌の場合ミミズや蛾・蝶などの幼虫、 カタツムリなどだが、飼育してあたえれば魚や生肉の切り身なども食べる種もいる。ただ マイマイカブリ (他のカタツムリ食いの種もか) はカタツムリをあたえ ないと産卵しないらしく、それに幼虫はカタツムリだけしか食べない とのことである。 (マイマイは飼育していないので詳しい事は知らないが)
他に は、ツシマカブリモドキ、アイヌキ ンオサ、オオルリオサムシなどがカタツムリ食い (主に幼虫で)だそうで、 みんな非常に美しい。


左、宮城県産コアオマイマイカブリ。右、福島県産コアオマイマイカブリ。

餌の立場であるカタツムリは、わりと厳しい環境でも生きて行ける種もいるよ うで、大きいものなら1匹だけでも結構な栄養と成り、 マイマイカブリは今のところは上手くやって来たのかもしれない。
オサムシの幼虫はクワガタなとど同じく3齢(一部例外有り)で成虫に脱皮 するが、マイマイカブリは2齢(幼虫での脱皮は一度だけ)で土中に潜り蛹化し成虫になってしまうそうだ。
2齢にまでしかならない種なのに、他のオサムシよりも成虫で大きく なるとは見上げた奴だが、マイマイカブリの産む卵は非常に大きく当然1齢 幼虫も大きいそうで、なるほどと納得!
クワガタも大きい卵を産ませる事が超大物を出す秘訣かも??


左は千葉県木更津産、ヒメマイマイカブリ。右は伊豆大島産だがこの産地 は平均して本土産のヒメマイマイより大きいとは採集者の言葉。

左右とも長崎県五島列島福江島産、マイマイカブリ。九州北部産も大きい が、この産地の方が大物が多いそうだ。70mmに達する個体も有ると云う。

一部の種を除きオサムシの仲間は後翅が退化し飛べない。マイマイカプリでは 左右の翅鞘も癒着して開かなくなっている。地上歩行だけでは移動能力も弱く それだけ地理的変異も多くなり、同じマイマイカブリの仲間でも産地の距離が 隔たると、交尾も不可能なくらいにまで変異があるそうだ。カタチが違う、色 が違う!毛が生えてるとか生えてないとか、色々観る処が沢山有る!(嬉)
マイマイカブリは日本特産の特異な種だとのことである。



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