原名コルリ採集記
あ〜
00/6/10
この1週間、コルリの新芽採集のことが頭を離れなかった。週の途中でカンと話をしたのもまずかったのだろう。自分ではコルリの採集に行けるとは思っていなかったので、悪天候の天気予報に迷うカンを煽り立てた。(^^;)
「この時期を逃す手はない」
「家にいて、ずっと気にするよりも、現地に行って惨敗した方がいい」
ひとしきり煽り立てたのはいいが、この言葉に自分が煽られてしまった。(^^;) 行きたい・・・(^^;)
ヨメの機嫌のこともあるので、コルリだけなら我慢できたかも知れないが、そろそろオオクワも動き始めたかも知れない。懐かしい新潟にも行ってみたい・・・・
金曜日の夜遅くになってカンからショートメールが届いた。
「明日あいあんさんとコルリ行くことにした - カン」
げ〜〜〜〜、行くのか???
もう、いてもたってもいられない。大急ぎでヨメと交渉して、行かせてもらうことにした。とはいえ、既に深夜なので連絡も取れない。あいあんさんやポンカンと合流できる保証はない。取りあえずは自分なりに考えていたポイントを目指して2時前に家を出た。
家を出たのはいいのだが、雨は降っているし、とてもコンディションは悪い。しかし、とにかく行きたいのは新潟のオオクワポイントだ。どんな状態であろうが、1回行って満足したい。夜明けまでに着かなければ・・・・
途中でポンカン、あいあんさんとのコンタクトに成功した。待ち合わせ場所も無事決定だ。夜も白み始めた。
高速を降りて、懐かしい新潟の道を走る。11月以来だ。とうとうここにやってくる時期になったのだ。
普段では考えられないが、ここでは明け方まで灯下採集ができる。夜が明けて鳥に食われるまでが勝負なのだ。しかし、ポイント到着時にはすっかり夜は明け、鳥がピーチクパーチクとさえずっている。(;_;) ここまで来て、見つけたのはカブちんの残骸のみであった。タコ採れ1本ヤナギ爆弾も不発であった。
気温は低いし、ずっと雨も降っていたので、そもそも採れるわけはないのだ。(^^;)
朝もやの中のポイント
期待はできないと思いつつ、数ケ所のポイントを回る。やっぱりダメであった。集合場所に移動しよう。
コルリの新芽採集のカギを握るのは天候だ。雨こそ降っていないが、今日は気温も低いしコンディションは非常に悪い。山を登りながら、気分は落ち込んでいく。
晴れてくれ〜〜
現場に到着すると、何だか見覚えのある車がある。えりーさんの車?しかし、中には誰もいない。あいあんさんに電話すると、えりーさん他、関西から名だたるメンバーが来るとのこと。全然知らなかったので、とてもびっくりして嬉しくなった。
しかし、えりーさんたちはこんな時間から採集に行っているのか??? さすがに夜通し走って疲れ果てたので、ちょっと横になることにした。時間は7時前だ。
すでに数頭を採集していた。(^^;) こんな条件で採ってしまうとは・・・(^^;)
噂に聞いていたブルーの個体はとても美しかった。色弱のあ〜にもはっきりとわかる。クワガタに対して色で感激したのは初めてだ。絶対に採りたいと思った。
ここであい席さん、ポンカンが到着。ポンカンとは、なんと15回ぶりの同行だ。久々の登場となる。
準備を済ませて出発だ。
いきなりあいあんさんが1頭見つけたらしい。(^^;) 早過ぎる。(^^;)
ポイントの風景
まだ雪の残るポイントを歩く。な〜〜〜〜〜〜んもいない。コルリが飛ぶ時間には早いので、しばらく周囲を探索してくることにした。
かなりの時間が経過したが、まだ1頭も見ていない。カミキリモドキなどの外道はいるのだが、クワガタの姿はない。前回は南会津でタコ採れを経験しているので、逆にとても不安になってきた。
みんなのところに戻ると、ポンが1頭ゲットしていた。いいな〜〜〜〜。みんなは奥の方に移動して行ったようだ。みんなの方に行っても1頭も残っていないだろうと思い、あ〜は再び薮をこぐことに・・・・
こういう状態の時は新芽に潜り込んでいるヤツを探すしかないと思い、芽の中を覗き込んでいくが、外道しか入っていない。ふと目を上げると、小枝にとまる♂の姿が見えた!いたぞ!!(^o^)
ど〜こだ?
ほんとはサっと手が出るところだが、まずは写真だ。これを撮らないと始まらない。本当はこの写真の真ん真ん中に写っているのだが、全然見えない。(^^;)
そして、写真を撮っているうちに、いつものようにポロっと落ちてしまった。(;_;) げ〜〜〜!!(;_;) 必死で足下を探す。写真撮っただけなんて哀しすぎる・・・・ 2分くらい探していると、やっと葉っぱの下から出てきた!奇跡だ。(^^;)
ブルーがなかなか表現できない
よかった。これでボーズはないぞ。(^^;) ほんとに奇麗な色だ。足の色とのコントラストが何とも言えない。南会津の原名コルリとは全然違う。
周辺を探してみたのだが、結局この1頭しか見つけることはできなかった。さて、みんなのいる方へ行ってみるか。
まるで水滴だ
南会津で楽な採り方をしてきただけに、今回は非常に過酷である。全然目が馴れない。飛んでくるやつは期待できないので、新芽に化けているやつを地道に探す。
頭を突っ込む♂
葉っぱの上に落ちて来た♀
やっと3頭ほど見つけることができた。どうしても黒い♀を採ることができない。南会津やここで50頭近い♀を見てきたが、全部銅色である。
そうこうするうちに、あい席コンビが通りかかった。
あいあん:あ、いた!
助手席 :こっちにもいる! あ、ここにも!
なんだなんだ、この人たちは?(^^;) 1本の木にとまる複数の個体をいかに落とさずに採るかで苦労している。あ〜とは全く次元の違う人たちだ。(^^;) 瞬く間に数頭の個体を追加していった。(^^;)
唖然・・・・
枝を揺らさないように、慎重にかき分けていくと、ようやくコルリの姿が目に入った。
いたいた
慎重に写真を撮って、次の木へ。南会津と違って、背の高い木にいることが多い。網を伸ばしてネットイン。圧倒的に♂の方が多い。
みんなが車に戻る気配がしたので、薮を出ることにした。ここまでで7♂♂3♀♀。惨敗と言ってもいい数字だ。
たんたんさん、k-suganoさん、つーさん、としおーんさんと挨拶。みなさん初対面だ。Kirkさんはどこだろう?お会いしたい人達だっただけに、来てよかったと思った。(^^)
軽い休憩をしたあと、別のエリアに行くことになった。あいあんさんは途中でいい場所を見つけたらしく、雪の上を滑り下りて行く。(滑り落ちたともいう。内緒ですよ)
あ〜も何となく気になるところがあったので、吸い込まれるようにそちらへ行った。みんなの声は聞こえているのだが、ガスで全く姿は見えない。
すごいガスだ
かなりの距離を歩いたのだが、クワガタの姿を全く見ることができない。みんなの声も全く聞こえなくなった。視界はわずかに数メートルだし、自分がどこにいるかもわからなくなってきたので、怖くなって戻ることにした。
ところが、道が全くわからない。どうなっているんだ?このあたりは。1kmほど歩いたところで、想像つかない角度から助手席さんが現れた。キツネにつままれたようだ。ポンカンと3人で薮をこいできたらしい。(^^;)
たまにはクワガタの姿も見たくなったので、さっき採れた場所に戻ることにした。何とか見覚えのある場所に到着することに成功。ひと安心だ。(^^;)
相変わらず太陽は出てこないが、数頭のコルリは飛んでいるようだ。ようやく小枝につくコルリも目に入るようになってきた。
飛んでいる
採集するより、まず撮影だ。これが最近のスタイルになってきた。(^^;)
写真を採った方が記録にも残るし、多くの人に楽しんでいただけると思う。ちなみにこの個体はどこかに飛んでいってしまった。(;_;)
今度は飛んでいる個体をキャッチ!
ネットイン!
最悪のコンディションで数は少ないが、それなりに楽しんでいる。
ふと上空を見上げると、無数のコルリが高いところをブンブン飛んでいるのが見えた。いっぱいいるんじゃん!
しかし、あんなのは採れない。(;_;) 4♂♂を追加して、ここでの採集は終了した。
心残りはKirkさんにお会いできなかったことだ。また今度お会いしましょう!
あい席コンビ、ポンカンコンビと山を下りたのだが、日没までに時間があるので別の山に行ってみることにした。ここは、去年の夏、クワ道さんとヒメオオを採集した、あ〜の採集史上で最も印象深いポイントの1つである。みんなに合流できなければここに来るつもりであった。
ここでコルリが採れるのかどうかは知らないが、取りあえず行くだけ行ってみようということで、4人を道連れにすることにした。(^^;)
ヒメオオポイントに近づいたころ、後ろからあいあんさんがパッシングをしている。いいブナを見つけたようだ。車をバックさせて探索を始めた。
新規開拓
ブナの状態はいいのだが、なかなか雰囲気がない。見つかるのはハムシ系の外道ばかりだ。コルリの♀に似ていて、紛らわしいことこの上ない。
だんだん暗くなってきたので車に戻ろうとしたところ、見覚えのある光沢が目に入った。網を持っていたポンカンを呼び付けて写真を撮る。(^^;)
いた!!(^o^)
見事にペアであった。(^^) 新規開拓成功だ。(^o^)
この直後に猛烈なガスに見舞われた。視界は3m足らずだ。そんな中で数頭のコルリを追加採集したあいあんさんとポンカンはいったい何者だろう。(^^;)
この夏、何回来ることになるのだろう? 食事を済ませて、ここで解散となった。お疲れさまでした!
さて、これからは今年初の本格的な灯下採集だ。もちろん、これまで何度か懐中電灯で灯下を見回ったことはあるのだが、灯下だけを目的にポイントを回るのは初めてだ。
日中は気温も低く、これから天気が崩れるということで、非常に状況はよろしくないのだが、せっかくここまで来たのだからやるしかないだろう。これをやりたくて冬の間、ずっと待ち焦がれていたのだ。
気温は17度。微妙だ。ポイントへ向かう途中の外灯を見ると、蛾が無数に舞っている。雰囲気が出てきた。(^^)
早くも外灯の下でキラっと光る甲虫を発見だ!車を停めて、あわてて駆け寄る。
もう出てるのか。(;_;)
ガムシだった。(;_;)
しかし、とうとうこんな季節がやってきたのだ。この先、こいつに何度やられるかわからないが、本格的シーズンインの証しだ。今日のところは喜んでおこう。(^^;)
オオクワのいたあたりを見てみると、コクワの♀が挟まっていた。(^o^) やった!(^o^)
隣の外灯の下では、コクワの♂が威張っていた。
威張るコクワ♂
こんな状況で、よくぞいてくれたものだ。ありがとう。指先で触れてクワップに計上だ。(^^;) 今度はオオクワに威張って欲しいものだ。
コルリ:12♂♂、4♀♀
コクワ:5♂♂、1♀
合計22頭