私のくわ部屋
 

YELLOW FISH



 
オオクワにはまって20年は越えたのだろうか?

樹液採集が好きな私が初めてオオクワガタのオスを採ったのは中学1年の初夏頃でした。
当時は軽い門限があり、なかなか夜の採集に出かけることはできませんでした。
その日は何とか理由をつけて行けた数少ない?夜間採集でした。

現在も川西に存在する御神木。
そっと近づいたのに、僅かな音か光に反応したのか、素早く樹皮の凹みに隠れた物体X。
ひょっとして、と思い懐中電灯で照らすと40mm半ばの小振りなオスで、採るときに体が震えたのを覚えております。

当時川西能勢口商店街(川西能勢口駅前商店街)にあった鳥屋に大量のミヤマ、ノコギリ、ヒラタを売って小遣い稼ぎを始めた頃でもあります。(時給1000円は楽にあったです。)

しかし、高校に入学した頃から、小学校から虫採りと同様に大好きであった釣りにドップリとはまり込み、
虫採りの割合が大幅に減少しました。(釣りは今の仕事に大きく関係した趣味でもあります。)
それでも年に数頭はオオクワを採ってブリードをしていた虫友Bにあげたものです。(今は殆ど採れませんが・・・。)

そして、幸か不幸か、はたまた恩返しなのか、3年前の結婚式でオオクワガタのペアーを虫友Bから手渡されたのが飼育を始めるきっかけになりました。私の捕まえたオオクワガタの子供だそうだ・・・。


長い前置きになりましたが、私のクワ部屋ということでクワ納戸部屋紹介したいと思います。

大活躍するのは、もっぱら秋、冬、春で、さすがに夏は暑すぎて(平均35度ぐらい)使用できません。
と、言っても納戸軒下は涼しく、菌糸ビン入り外産、国産を大量に保管できます。
今後の課題としては夏までに断熱材で補強して、小型のクーラーを取り付けることです。
(奥様はどう思うのかは甚だ疑問ではあるが・・・。)


 

部屋は大変狭くて、散らかっていて汚くて、カメラアングルが撮れず判り辛いですが、木製の断熱材入り温室が入り口にあります。
(虫友Aの大工橋本君に作って頂きました。)
サイズは高さ170cm、幅125cm、奥行63cmです。フタはテーブルクロス用の厚めのビニールで、開け閉めは画鋲で固定することによっておこなっています。
普段はその上から、冷え込みをより一層防ぐため、インド綿の布を被しております。


 

天辺が棚になっていて菌糸ビン、国産オオクワの水槽が積み重なっております。
 (手詰めした菌糸ビンは数日温室に入れ菌糸のまわりを良くした後、棚の上に保管します。)
温室内は大の水槽だけ詰め込めば、上下で23個。特大だと16個保管できます。
 (そんなに置いたこと無いですが・・・。)
今、飼育中の外産でペアリング中の虫や3令後期の幼虫、蛹は此方の温室にて飼育しております。
上下2台の温風ヒーターが作動しているため、各ステージの状況にあわせての温度調整が可能になりました。
幼虫、蛹、ペアリングで設定温度は0.5度から1.5度づつ微妙に調整しております。(飼育に幅ができました。)
基本は25度です。
 (僅かな温度差でも羽化不全に関係する重要な事だと思います。)
温度はペアリングが一番高く、蛹、幼虫の順番となります。
 (逆の場合もあります。)
保温器具に熱帯魚用サーモスタットを使っており、設定温度に誤差を生じることもあって、中に簡単な温度計をセットし温度調整の確認をしています。
熱帯魚用サーモスタットは¥2,000前後からあり、安くて耐久性も良くお薦めです。
温風ヒーターはホームセンターで購入した¥1,980の温風ヒーターです。
トイレ・足元用とか言うやつですが、なかなか好調で、これに変えてから羽化不全無し。
(それとも、クワ馬鹿シールの効果かな・・・。)


 

木製の横にあるガラス製の温室はベストセラー、御存知ピカシリーズです。
此方は植物用ヒーター(サーモスタット付き)で温風は出ません。その為上下の気温差が生じ、上部がどうしても高温になりがちなため、若干低温で飼育します。しかし、突然高温になることもある為、注意が必要です。
此方の温室には外産初令、2令や国産幼虫が主流です。運的要素として、全ての幼虫が初令で★しないよう能勢妙見山開運シールとクワ馬鹿シールが運を左右します。 
 (頼みます。これからも。)

先程も記しましたがピカの難点は底冷えすることです。
回りはダンボールでプロテクトしましたが、底はダンボールくらいでは駄目です。
今年は底に断熱材を2重で貼り付けようかと思います。
ただ、なかなか産まないメスに越冬疑似体験をさせるには、なかなか良しです。

最後になりましたが、奥の棚にはゼリー、材や飼育に使用する秘密器具が押し込まれたり、散乱したりしております。 (性格かな・・・。)
天井、壁には蠅採り紙。床には菌床カス、材カス、ゼリーの蓋。
 (片づけて!と言う嫁の声が聞こえてきそうだ。幸い蠅が嫌いな嫁はこの部屋の惨状を未だ知らない。)

なんとも薄汚い飼育部屋ですが、時間を感じない不思議やすらぎスペースです。
 (これはクワ好きな方共通のようです。)
本当に未熟な写真、文章で判り辛く、読み辛い点もございますが、飼育、温室の参考になれば幸いです。

 


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