くわ植物 - ニレ科・カバノキ科
ウラジロエノキ、アキニレ、ハルニレ、ダケカンバ、オオバヤシャブシ、ハンノキ 


ウラジロエノキ
ウラジロエノキ 

南西諸島では主要なクワガタ木の一つ。枝や幹の洞からサキシマヒラタが採れる。分布は屋久島以南。

 
特徴: 

:裏が白い。

 
南西諸島  :ヤエヤマノコギリクワガタ、サキシマヒラタクワガタ
 


アキニレ
アキニレ 

細い枝別れの部分や、幹のカミキリなどにかじられたようなところから樹液が出る。そのような穴にコクワガタ、ヒラタクワガタが入る。

 
 
アキニレの葉
特徴: 

生息地:川沿いに多い。特に関西地方の低地に多い。
:小さくて厚い。鋸歯はまるみを帯びる。
樹皮:灰褐色で鱗状にはがれ、剥がれた部分は褐色。

本州  :ノコギリクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタ、ミヤマクワガタ
 


ハルニレ
ハルニレ(アカダモ) 

幹や枝分かれ部分から出る樹液に、ノコギリクワガタや、ミヤマクワガタが多い。樹皮下の樹液がにじんだところにスジクワガタが潜んでいる。北海道の山地に多い。本州では南にいくほど少なくなる。いわゆるエルム。

 
特徴: 

:アキニレとは違い、鋸歯が重なる。 
樹皮:アキニレとは似ていない。灰褐色で、縦に不規則に深く割れる。 

 
北海道  :ノコギリクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、オオクワガタ、アカアシクワガタ、ミヤマクワガタ
 


ダケカンバ 

細い枝別れの部分などにかじられたように樹液が出る。

 
 
特徴: 

生息地:北海道では山地、本州では高山に多い。
:三角形にみえる。
樹皮:よく剥がれる。シラカバによく似ているが、灰褐色。

北海道  :ヒメオオクワガタ
本州  :ヒメオオクワガタ
 


オオバヤシャブシ 

八丈島など伊豆諸島の主要なクワガタ木。本州にも多く生えているが、クワガタが付いているのは見たことない。関東以南に分布。

 
特徴: 

生息地:荒れ地に多い。本州では砂防用によく植えられている。
:基部は丸く先の方にかけて細くなっていく。葉の縁のギザギザ(鋸歯)は大、小、大、小、と並んでいる感じ。
:まつぼっくりが小さくなったよう。

八丈島  :ハチジョウヒラタクワガタ
 


ケヤマハンノキ
ハンノキ・ケヤマハンノキ 

細い枝先をヒメオオクワガタがかじって樹液を出す。若い木では根元付近の幹にもいる。ケヤマハンノキとハンノキの報告があった。情報が集まったら区別して掲載する予定。

 
ハンノキの葉
左・ハンノキ 中・実 右・ケヤマハンノキの葉
特徴: 

生息地:ハンノキは湿地に多く、ケヤマハンノキは山地に多い。
:葉の縁のギザギザ(鋸歯)が多い。ケヤマハンノキは大きな鋸歯に重ねて小さな鋸歯ができる。
樹皮:ハンノキは灰白色で縦に細かい裂け目が多い。ケヤマハンノキはなめらか。
:まつぼっくりが小さくなったよう。

 
北海道  :ノコギリクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、アカアシクワガタ、ヒメオオクワガタ、ミヤマクワガタ
本州  :スジクワガタ、ヒメオオクワガタ
 

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