もう誰にも止められない榎馬鹿達!
coelacanth他馬鹿6名

「ご町内のみなさん、毎度お騒がせいたしております、エノキカッパギ隊でございます。ご不要になった枯れエノキ、食えないキノコの生えた腐った木、等ございましたらいつでもチェーンソー持参で伺いますので、量の多少に関わらず、お知らせ下さいませ」などとスピーカーで練り歩いてしまいたい程の今日この頃である。クワ馬鹿のバックナンバーの記事をお読みであればもう説明は不要と思われる、例のエノキをまた性懲りもなく切りに行った馬鹿共の報告を行う。

さて、去年以来何度も集団であるいは単独で襲撃し今回はもう何度目だかよくわからなくなってしまったが、とりあえずcoelacanth邸裏のストックも細分、分配したいしエノキ希望者も増えたのでまた行くかという事にはなっていた。

んが、またチェーンソーを例の植木屋の友達に借りて、と思っていたら妻の人が「もうそんな恥ずかしい事でまた借りに行ったら変な人だと思われちゃう」との事で(どうせもう十分に変な人だと思われているのだからかまわないと思うのだが)意外な反対にあってしまった。

zaian tateari そこで今回は新たにチェーンソーを購入した、あいあん@武器屋の登場である。前回少し配って撒き餌をしておいたのがきいてすっかり切る気になっていたようだ。あいあんの武器がなければ今回のカッパギは実現していなかった事であろう。しかし普通チェーンソー積んでバイクで来るかぁ?

tatezen tateshu まぁ良かろう。まちかねBBSでの急遽募集に応じてこの巨大エノキの元にすぐ集まったのがこの7人、coelacanth、あいあん、TEXAS、ポール鈴木、タカ、亀有カブト、松村である。時は平成10年5月16日、午後2:00。人は彼らを「エノキに命を賭ける7人の馬鹿侍」と呼んだとか呼ばないとか。おや?2人足りないぞ?まぁcoelacanthはしかたがない。デジカメで撮影しているのだからな。そこでここに別で撮影した。

kyoka inlock 例の許可証を携帯し、これみよがしである。善良な市民ならこうした行為に市の許可を取っておく位は常識中の常識というものだろう(何を今更、、、、)。で、編集長のタカ隊員は?おおー!なんといきなり車のドアをインロックしてしまい、集団撮影の時にはバイク借りてスバルの店を探していたといういきなりの大ボケだったのだ!写真はその後、ご愁傷様の5000円が飛んで行ったシーンである。まぁしかしこんなエノキは5000円じゃ手に入らないぞ!元気を出そう!

tatemita mitaka1 さてここで注意深い読者であれば、隊長の腕の黄色い腕章に気がつくかも知れない。拡大したのがこれだ。前日にちゃんとスーパーファイン光沢紙に印刷して作った「三鷹市」の腕章。そんな市の職員を詐称していいのか?いや、実はこれは「三鷹市民」と書いてあるのであって別に詐称でもなんでもない。ほんとに市民なんだから。残念ながら「民」の部分が腕の裏側に隠れてしまったに過ぎないのだ。ああ、残念だ。え?丸で「市の方から来ました」のインチキ商法みたいだって?まぁいいじゃないかほんとに許可はあるんだし、ただ遠目に見て許可の事も知らずに通報されても面倒だと思っただけだ。しかしこんなに怪しい職員があるものか、という話も、、、

tatenobo zttexas というわけで早速切り出しにかかろうとした隊員達であるが、今回残されている部分は前にもまして巨大である。こっちから攻めようか、あっちから攻めようかと調査、鳩首会議の結果とにかく登ってみるべぇという事になった。右は、森に潜むマウンテンゴリラか何かのようだが、TEXASである。木のてっぺんまでは5mはあるだろうか?途中なんとか足場のある所まで登り、どう攻めるかを考える。先端部は予想通り非常に良い状態に朽ちており、多少はアリがいたものの持って帰りたさバリバリである。

uekara1 uekara2 上から覗き下ろすとこのようになってしまう。結構な高さである。下から見上げるポール鈴木。根本から切ってしまう案も検討されたが、とにかく今回の部分はあまりに巨大で、2、3tはありそうだ。しかもまだ固い部分があるのでこれを全部切るとなるとやっかいだし、持て余す。かといって良い部分だけ変に切り出すと、役所からもらった許可の合意事項に反してしまう。つまりみっともなく部分部分だけ切って知らん顔するわけにもいかないのだ。結局上から切って順々に持って行けば途中で終わってもまぁ見栄えも悪くならないだろうという事で作業を開始した。

yainobo.jpg" tunahiki 登った場所からノコを、あるいはチェーンソーを入れ、先端部を切る。どうしても完全に切れないので、先っぽにロープを巻いて全員で綱引きをしてみたり、あるいは亀有カブトの力まかせどつき攻撃でいくつかのブロックを上部から落とす事に成功した。

ztsuzu nokori 時々休みながら、またその間に前回残した切り株部分の回収も行った。これをやったのは主にチェーンソーマニアと化したポール鈴木である。この切り株部分はビッシリとカワラが吹いている割には、奥の方は案外固く、意外に切り出しに苦労してしまった。まぁカワラが吹いている側の表皮に近い分は申し分ない質ではあったが。しかし若干変に切れ目を入れてしまったので景観的にはちょっとみっともなくなってしまったが、まぁ今回はちょっと位は目をつぶってもらおう。またそのうちきれいに切りに来よう(え?またやんの?)。

setudan まぁいくら切ってもさっぱり終わらない巨木である。そこそこ良い部分をいくつか切り出し、coelacanth邸から持ち出した分も併せて細分、分配作業に入った。もちろんまたチェーンソーマニアのポール鈴木の出番である。普通のノコでは全く話にならない裁断もこれさえあれば簡単である。

ycutb tatekuu 早速切り出した材の質を確かめながら、講義を開始してしまうTEXAS。「シーラさん、これもう最高っすよぉ、、、」を連発し、大型作出マニアとして無上の幸せにひたっていた。材マニアでなくてもそりゃまー素晴らしく嬉しいシロモノなんであるが、TEXASともなるともう自分で食ってしまいたいという程この材に惚れ込んでいた。

yzai kougi 「いやーこの辺のこの具合がね、、、」と講義は続く。この部分は本当に最高の柔らかさ、臭い、きれいさである。私はとりあえず卵が大量に採れてナンボというか、それが始まりという事で主に産卵木に使っていたが、先生によれば「そんなのメチャメチャもったいなさ過ぎ!」だそうで、これは絶対に材飼育で大型を狙うべきだという。うーむ材飼育って途中が見れなくて不安だし、水の与え方が難しそうで、、、と思っていたがここまで来たらまぁちょっと試してはみるか。

shukaku1 shukaku2 そんなわけで無事に収穫を終えて分配し、それぞれ持ち帰った。ポール鈴木とあいあんはバイクで来るという無茶の為、袋入りの材を抱えてすごい格好になっていた。1:00coelacanth邸で集合して始まり、5:00位には終わって再びcoelacanth邸に集合(あいあんだけは都合で先に帰ってしまったが)、また虫部屋を覗いたり茶やら酒やら飲みながら虫談義に花を咲かせ、7:00位には解散となった。亀有氏だけは電車で久我山まで来たので私が送り迎えしたが、これまたものすごい量の材を大きなバッグに抱えて帰った。クワガタも体力勝負である。






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