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目が点。冬物語
その名も高き「冬物語」、CSテレビで初見参。
あーれー、シェークスピアと、宝塚、さらに歌舞伎の三位一体!
神をも恐れぬ仕業なりー。
私は驚きました。こんなん、あり?
でも、結構おもしろかったです。
ていうか、よく言えば作者および歌劇団には何物をも恐れぬ冒険心がある。
宝塚が演劇界の辺境にあるからこそ、このようなアナーキーなものが作れるんでしょうね。
悪く言えば滅茶苦茶だけど。でも、そのアナーキーぶりが私にはおもしろい。
歌舞伎というよりは、歌舞伎ごっこっていう感じだけど、まぁ、こういうものに目くじらを立てるのは野暮ってもんでしょ?
私は歌舞伎は好きなほうなので、あの「冬物語」の荒唐無稽さは親しい世界。
違和感なく見ることができるが、見慣れていない人にはついていけないかも。
おさはほんとに美しくて。それだけで見る価値がある。
このように男と女を自在に往来する役者って、春野寿美礼か玉三郎だなと思ったら、私はにわかに妄想の虜(とりこ)になった。
おさが演じる悪婆。「与話情浮名横櫛」。洗い髪のお富。あだな姿。いいねー、ぞっとするほど。
だったら色悪は? 同じく与三郎。ふふふ、すごみのある色男。ゾクゾク。
でも脛を出さなくちゃならないから、足が細すぎて絵にならないかも。
「鳴神」。雲の絶え間姫。いいんじゃないですかぁ。上人ははまこだね。
光源氏はおさにはまりすぎて、きっとつまんないだろうな。
玉三郎を演出に招いたらどうかな。共演なんてどお? うっとり……
玉三郎ならきっとおさの真価を理解できると思う。おさなら、きっと応えられる。
ずっと昔、まだ10代だった玉三郎について三島由紀夫が書いた美しい文章があった。それを読んで私は玉三郎にはまりました。
三島は今はなく、玉三郎は年齢を重ねた。
でも玉三郎にはいつまでも華やかな役を続けてほしい。
観客全員が玉三郎を待っている。満場の期待の中に玉三郎が登場する。全員が身を乗り出すかのような、その時が好き。
劇場の空間が『玉三郎!』という観客のささやきで満ちているような。
『玉三郎』ってそういう存在なんだ。ああ、玉三郎が好き!
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