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「鳳凰伝」ちょっと足りなかったなぁ
宙組「鳳凰伝」を見て参りました。一応はチェックしないとね。
見ながら「うーむ、何かに似てるぞ」と思った。
「あっ、わかった。オペラに似てるんだ! あっ、当たり前か、オペラを翻案したんだもんね」
私は以前、ロシアのペテルブルグ、キーロフ劇場でオペラを見たことがある。(自慢げ)
最初は「オペラなんてつまんないんじゃないかなぁ」と思っていたのだが、予想に反してとてもおもしろかった。
なぜかというと、たいへんけれん味のあるオペラだったのだ。
嵐のシーンではセットの森がユラユラ揺れるし、ついには本当の馬まで舞台に登場した。
そのときはヨーロッパ各地から観客が来ていたが、あちらの方はそんなとき装置にも拍手するんですよ。
(ちなみに、ほかの劇場でバレエも見たのだがあちらの方は誰にでも同じように拍手するわけではないことに気づいた。上手な人には大きい拍手、そうでもない人には小さい拍手とあきらかに違う。そもそもうまいかどうか見分けられるっていうのがすごい、と思ったものである。)
すごい数の群集が次々舞台に出てきて、最後に主役が出てきて見得を切るあたり、歌舞伎にもそっくりだった。
これ以上ない本格的な劇場で、幕間は何回もあり、人々は広いロビーをそぞろ歩いたり、飲んだり食べたり。
「アンナ・カレーニナ」(宝塚ではなくて、トルストイの小説のほうね)の社交界の世界はこういうことだったのか、と私は納得しました。
ところで「鳳凰伝」だが、作者がやりたいことはわかった。
「けれん」をやりたかったんでしょう?
その志はいいと思うけど、ちょっと「けれん」が足りなかったなぁ。
残念ながら、ちゃちくなっちゃったかも。
「けれん」と言えば歌舞伎。
去年、国立劇場で「阿国御前化粧鏡」をやったときに見に行った。
いやもう、「これでもかっ!」っていう「けれん」の連続ですごかった。
宙乗りあり、屋台くずしあり、水中での乱闘あり、トリックあり(ミスターマリック監修なんだって)。
客席まで水しぶきが飛んでくるわ、大量のドライアイスのけむりが流れてくるわで、お客も油断ができないのである。
いつもは楚々とした女形の中村福助がすごい形相のおばけ役。絶叫につぐ絶叫。
一幕が終わったときは、みんなで「怖かったー」。
「けれん」やるんなら、そのくらいやってほしかったなぁ。
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