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風邪に思う その弐
「真・女神転生」というロールプレイングゲームがある。
ストーリーは核ミサイルにより荒廃した東京で神々の軍+メシア教(LAW)と悪魔の軍+ガイア教(CHAOS)が争う中に現代から飛ばされた3人の少年が、一人はLAW側の使い(ロウヒーロー)として、もう一人はCHAOS側の英雄として袂を別ち、プレイヤーは先々で仲間にした悪魔の属性(LAW-NATURAL-CHAOS)の影響を受け、また普段の行動から常に自分の属性を少しずつ変化させ、時にLAWに、時にCHAOSに揺れながらそれぞれの主張を聞き、そして自ら判断により進む道を決定て人間の未来を築く。といった所だろうか。
神々と悪魔といってもどちらも同じ立場にいる存在であり、決して神=善ではない。
神々は歴史的に生き残った宗教の神であるが故に「神」であり、神の法と秩序が支配する千年王国創造を目指す。
悪魔は歴史の中に埋もれた神々や既存の宗教と対立していた神々(EX.仏敵)、歴史的に悪魔に貶められたが故に「悪魔」であり、千年王国を神に支配され死ぬまで働かされると言い人間と神々が互いの存在を受け入れ共に暮す世界を目指す。
FFやDQは極端な言い方をすれば「俺が正義だ!!!」で全てカタが付く子供向けの単純な世界だが、「真・女神転生」は神々と悪魔双方に理がありどちらか一方が正しいと言い切れないものがある。それはすなわち、神々と悪魔のイデオロギーの衝突を通して自分は何を是とするか、そして本当に自分の判断が「正しい」のかを、ストーリー上で常にプレイヤーに問いかける非常に重いテーマを持ったゲームである。
既に10年近く前の製品なので入手は難しいし、今さらスーパーファミコンを使わねばならない。しかもマニアックといわれるほど複雑な悪魔合体に加えてゲームとしての難易度もFF7よりかなり高いが、たかがゲームと言うにはあまりにもドラマティックでありドラスティックであり、そしてあまりにもリアルである。そして「絶対」「正しい」「信仰」等を問い直すという意味で、敷居の高さを補って余りある。
たかがゲームと思わず現実とリンクしたものと考え己を虚しくしてプレイし、神々と悪魔の主張、メシア教徒とガイア教徒の信仰を知り、ゲームとしてのテーマを踏まえ正しいとは何か、自分が何を正しいとするかを問い直してほしい。
そのとき、何か変化しているものがあるに違いのだから。
点々
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