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旅に出る



私は足袋が好きだ。いや、足袋じゃなくて。足袋を履いたことって一度もない。

もとい。私は旅が好きだ。それも一人で見知らぬ土地を徒然に放浪するような足袋が好きだ。なるほど、地下足袋が勝手に放浪する様を俺が草葉の陰から見守るのか。って足袋じゃなくて旅だと言うておろうに。
それはともかく、世間一般様は一人旅をすると言えば傷心や悩みで失踪若しくは自殺に走るイメージがあるんだろうか、俺が「一人で放浪してくる」と言えば十中八九「何か嫌なことでもあったのか」「悩みでもあるのか」と言うのは如何なものかと思われる。ついでに最後には「常時にゃはにゃはしてる奴に悩みなどあるはずないだろう。」と結論付けるのは更にいただけない。

一人で旅をするのはそれなりの理由がある。
私は元々独特の性格故に異端で名を馳せていたが、高校在学中に老荘思想に傾倒してから更にその傾向が強くなり今や超個人主義者になってしまったクチだ。それ故に? 首都圏ではわりと希有な性格らしく(30問程度のお試し版性格診断+どこぞの調査だと、似たような人間の生存率は2%だそうな。もっと詳しい性格診断だと同じような性格がどの程度棲息しているのか興味深い)、最近の他者に依存し依存され徒党を組まにゃならん若い衆の人間関係は吐き気がするほどストレスを溜める一方。それ故に時々突発的にどこか一人で放浪したくなる。そいう意味では、傷心や悩みからと言ってもそれほど大外れって訳じゃないかもしれないね。関係ないが大外れを「ふとはずれ」と読んで「へ?」と言ってしまったことがあるのは私くらいだろうか。常時余計ないことを考えているから余計な点迄付けたくなるのかもしれん。ついでに生真面目を思わず「なままじめ」と読んだのも私だけかもしれん。

閑話休題

見知らぬ土地を一人で放浪するのは、この上なく楽しい。
ここで強く主張したいのだが、単にぼ〜っと放浪してはいけない。こんにゃくやはんぺんの如くのぺ〜っと放浪するのもよろしくない。溶けたソフトクリームのようにでろ〜んと放浪するのは更によろしくない。やはりぬぼ〜っと放浪するのがいい。「何処がどう違うんだっ(怒)」などと努髪天を衝く程激昂してもいけない。興奮してグランドに飛び出してもいけない。水の如き穏やかでいなければ「ぬぼ〜」という境地にはたどり着けないのである。そしてその「ぬぼ〜」の境地にたどり着いた時こそ、一人旅が地に足を付けていると実感できる、生きていると実感できる貴重な時間になる。って言うとちょっと大袈裟かもしんないけど、自分が活き活きしているのがわかる。

さて、つぎは何処に行こう。

何かしょうもない話だけで終わってしもたな。反省



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