11/09
秋葉原駅山手線ホーム
「あー! 久しぶりぃ」
「・・・・・お久しぶりです。」
「あれからどうしてるの? 元気にやってるの?」
「・・・・・まぁ、ぼちぼち普通に。」
「イライラするわね、その空白は何なの? 空白は!!!」
「あ、いや、その・・・うん。」
「誰だかわかんないとか言わないでしょうね?」
「いや、そんなことないよ。覚えてるってば。たぶん。」
「じゃあ名前言ってみ? ほれほれ。」
「え・・・えっと・・・・・・」
「ほれほれ。」
「すんません、私が悪ぅござりました。」
「やっぱり・・・。加藤だ! 加藤! 三ヶ月間毎日のように組んで一緒に仕事しただろうが!!!」
「ああ、思い出した。加藤さんね、加藤さん。」
「じゃあフルネームは?」
「・・・・・・」
「相変わらず適当だな。本当は吉村だぞ?」
「・・・ゑ?」
「道は一度通っただけで完璧に覚えてるのに何で人の名前は覚えられないんだこんちくしょう!!!」
「よく一息で言えるね。」
「何ですって!?」
「いや、全くもって私の不徳のいたす所であります。」
「あんたは不祥事起した政治家か? まあいいでしょう、それなら反省の印としてクレープ驕りなさい。」
「ゑ?」
「もちろん飲み物付きね。まさか嫌とは言わないよね? 」
「・・・うどんにしない?」
「しない!!!(怒)」
「早々変るもんじゃないんだろうけど相変わらずね。」
「何が?」
「聞くけど、昔付き合った人の名前全員言ってごらん?」
「過去は振り返らないから分からないなぁ。」
「素直に覚えてないとは言えないの?」
「忘れるのが早いだけってのはどう?」
「私の名前覚えるのに1ヶ月もかかったのはどう説明するのかね、チミ。」
「参りました。」
「簡単に降参しないでよ。」
「なんだかなぁ」
「ほれほれ、どう切り返す?」
「じゃあ、人の名前に使う記憶量はほとんどないってのはどう?」
「そんなんだから鬼とか悪魔とか言われるのよ。」
「うむ。わりとありきたりの表現だな。」
「じゃあ犬畜生にも劣る奴とか。」
「その辺は俺が教えたんじゃなかったかな。」
「そうだったわね。それなら新しくもっと臓腑をえぐるようなコピーを考えなければ。」
「わざわざ考えなくても。」
「あなたも一緒に考えなさい(怒)」
「ハイ。」
「過去を持たぬ奴」
「何かかっこいいね。」
「ならやめましょう。じゃあ、現在人はどう?」
「弁才天?」
「何処をどうボケたら弁才天になるのかしら。」
「普通に連想しただけだよ。」
「そんな意味不明のボケじゃ吉本には行けないわね。」
「どうして東京生まれのあなたがその言葉を知ってるかな。」
「あなたの口癖でしょう。」
「うむ、そうだったかな。」
「そうだったのよ。」
「それは置いといて、その心は?」
「現在しか頭になくて、一瞬前のことすら覚えてられない人。」
「どうもわかりにくいね。」
「そうね。これじゃ私も吉本には行けないわ。
「互いに精進が必要ですな。」
「今後の課題としておきましょう。」
「そうしましょう。って、今後はあるのか?」
「運を天に任せましょう。」
「そうしましょう。」
「それじゃ、ご馳走様。」
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