伊藤園という会社は世間では中堅どころの清涼飲料製業者として認知されていることと思うが、自社製品に対して他の追随を許さぬ怪しげな名前を付けることは当方周辺のごく一部において極めて有名である。すなわち「いかにも主原料そのまんまでありながら、何故か怪しげに思えてしまう名前と外観」の製品を多く輩出している。「ばちみっつ」だとか「ぐ〜」等という小洒落た名前を付けるようなどっかの会社とも「桃の天燃水」なんて安直な名前を付ける会社とも、これまた当方周辺の極一部において一線を画した会社なのである。その怪しい名前代表例として有名なのが「おいしい栄養 活かすバナナ」であろう。
缶飲料なのにバナナを使用しているだけで十二分に躊躇われるにも係らず、いかにも怪しげな黄色い缶に加えこれでもかと言わんばかりに怪しげなロゴ。
飲んでみれば結構おいしいのだが、怪しい外観に主原料。これぞ伊藤園の真骨頂と言えよう。そしてその伊藤園は再びつぼにはまったヒット作を出した。
買い物帰りの私に遠目からも目に付く赤い缶。そして遠目からも目を引くその名は「カラダに微笑 しその闘い」である。
カタカナで書かれているところが何気に怪しいカラダという単語。何故か闘う怪しい紫蘇。そして怪しげに赤い缶。
という具合に怪しさの王道を進む、活かすバナナの後継と言える製品である。
内容量190gの飲料に赤15枚と青15枚の紫蘇がおいしさ効果をもたらし、紫蘇のパワーについて力説している缶。そして「闘」である。「戦」でないところが紫蘇の覚悟と闘いの厳しさと、この商品が如何にカラダに良いかを、我々の健康のために紫が闘ってくれることを表現している。
味はそれなりではあるが、おいしい飲み物である。「活かすバナナ」ほどでなくとも、その商品名と缶のデザインで大変損をしていると言って差し支えない。もったいない。非常にもったいないと思う。しかしこれが伊藤園の真骨頂であり、他社と一線を画する所以である。と思い、怪しい商品認定会議に持ち込んだところ、以下の返答がなされた。
「これって、闘いじゃなくて、潤いなんだけど」
・・・・・しまった。