緊急アピール 医師の過重労働に緊急停止ボタンを!
           
提言   交代勤務の確立、連続勤務の禁止徹底を

 私たちは6月28日土曜日、東京医科歯科大学講堂で「あなたを診る医師がいなくなる! 過重労働の医師を病院は守れるのか」と題したシンポジウムを開きました。医療関係者と一般市民をあわせ、300人近い参加者が大講堂を埋め、大学関係者が驚くほどの盛況でした。このままでは病院から本当に医師がいなくなってしまう、という切実な危機意識が大きな広がりをもっていることを示していると思います。

 来場者のアンケート結果によると、ほぼ全員が、医師の過重労働が原因で起きている医療ミスや医療事故があると考え、「当直」(正しくは夜間勤務)をした医師がそのまま翌日も連続して外来診療や手術にあたっている現状をこのままで良いと思う人は、ほとんどいませんでした。

 過重労働が原因で辞職・休職・死亡した医療従事者が周囲にいますか、という質問に医師の実に73%が「はい」と答えています。崩壊しつつあるのは抽象的な「医療」ではなく生身の医療従事者の心と体です。

 医師の過重労働の責任はどこにあると思いますか、の質問(複数選択)に対し、最も多かった答えは@行政(83%)、A病院(66%)B患者(61%)C医師本人(27%)の順であり、国民全員といった答えも目立ちました。自分に責任は無い、と言える人は今やいません。医療に第三者は無いからです。誰もが今それぞれの立場で自分の責任を引き受け、行動しなければ、日本の医療は建て直し困難なほどに崩壊し、その被害は長く広く国民全体に及ぶでしょう。

 私たちは、シンポジウムでの議論と上記アンケート結果を踏まえ、医師と患者の心身を共に守るために、以下2点を緊急の課題として提言します。

 2008年7月

1.病院で「当直」と呼ばれている業務の多くは、労働法規に言う当直ではなく夜間労働であり、このこ
とは厚生労働省労働基準局が2002年に出した通達(「基発第0319007号」)にも明記されている。病院は、医師のいわゆる「当直」を正しく夜間勤務と位置づけ、当直という呼称を廃止し、交代勤務の態勢を早急に整える。
 2.夜間勤務(いわゆる「当直」)の翌日も医療に従事する行為は、医療事故・医療ミスに直結しうる危険な行為であることを行政、病院、医師、患者が共通認識とし、これを禁止する、直ちに禁止することで弊害が大きい医療現場では、禁止処置を取るまでに必要な行動計画を直ちに策定する。

提言者

伊関 友伸(城西大学経営学部準教授)
岩田 喜美枝(前厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)
前村 大成(元都立府中病院院長)
松崎 道男(元虎の門病院輸血部長・医療安全対策室長)
松村 理司(洛和会音羽病院院長)
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「勤務医の労働環境を考えるシンポジウム」実行委員会
小児科医中原利郎先生の過労死認定を支援する会
NPO法人医療制度研究会 
「知ろう!小児医療 守ろう!子ども達」の会
全国医師連盟 
I−Cube / 県立柏原病院の小児科を守る会