ロ−ゼンタ−ルへの提案


2010.07.27
この有名な老舗陶磁器メーカーも、
経営難から1997年にイギリスの
ウェッジウッドの傘下にはいりましたが、
2008年にウェッジウッドの倒産に伴い、倒産しました。
しかし2009年、こんどはそのブランドを惜しむ
イタリアの食器メーカーSambonet社のもとで再建されました。



2000.07.16
日本では高級食器のブランドとして有名な
ドイツのロ−ゼンタ−ル社はそのグル−プ企業に、
ホテルや社員食堂などで使われる量産陶器のメ−カ−
Thomas社をもっています。
これはそのメ−カ−に提案された直火、オ−ブン、電子レンジ、食卓
で使うシステム鍋食器セットです。
そもそも、このメ−カ−は当時私の働いていた
事務所のオーナー、ハンス・ロ−リヒト氏が
ウルム造形大学の卒業制作として1958年につくった
「スタッキングのできる食器セット」以来のおつきあいで、
彼のその食器は現在も生産されつづけています。
ご承知のようにドイツの食文化というのは同じヨ−ロッパでも
フランスやイタリアほど豊かというわけではありません。
また、最近はだいぶ事情が変ってきましたが、
当時は外国の料理をとりいれることに関しても消極的でした。
そこで、この鍋食器セットをデザインするにあたり、
日本人の私としては、合理的な東洋の食のアイデアを
すっきりとした形態とシステムとまとめあげることにしました。
そのアイデアとは、蒸す調理法の提案、
鍋敷としても機能する蒸篭の簀の子、
薬味入れになる鍋のふた
食卓で調理する鍋ものの食事スタイル、
ひとつの鍋ですべてをこなす中華鍋の思想などです。
結果としては残念ながら生産には至りませんでした。

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