ドイツ・ルフトハンザ航空の顧客サービス用のボールペン


 

2002.04.04
左の写真はドイツ・ルフトハンザ社が顧客へプレミアムとして配ったり、
職員が使ったりするボールペンです。
当事、私の働いていたデザイン事務所のオーナーHans(Nick) Roericht氏は
ウルム造形大学の学生時代から、
また卒業後Otl Eicher氏の事務所で働いていた時代、
および独立して個人事務所を構えてからも
ルフトハンザ社の様々な仕事を手掛けており
このボールペンとプラスチック製の機内食用のカトラリーのデザインを依頼されました。
そして、その担当が私とまだ当事は大学の実習生として
事務所に来ていたKarl Heinz Rubner氏です。
彼は大学生といっても、兵役も終え、エンジニアとしての実務経験も経ての入学ですから、
年齢も経験も私よりうえで、彼から学ぶことも多く、いい仕事ができました。
彼とは現在にいたるまでつきあいがつづき、
彼もその後、日本やアジアでの仕事も多いようです。
さて、このボールペンには後日譚があります。
私が事務所を辞めて帰国した後、ドイツLammy社からルフトハンザ社に、
このボールペンの意匠権を買い取りたいという申し出がありました。
このボールペンはクリップ部分とノックする部分が一体化された
シンプルな構造になっており
それはプレミアムという性格上、製造コストの制限があった故のアイデアですが、
それが当事企画されていたLammy社のデザインと似ていたのでしょう。
Lammy社としては後のトラブルを防ぐ意味で、
あらかじめ意匠権を買い取ったものとおもわれます。
ルフトハンザ社からその権利を買い取った企業は、
われわれのデザイン料とは比べものにならない報酬?を得たそうです。
そのLammy社のボールペンが右の写真です。

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