とりあえずは「絶対必要かと問われれば必ずしも必要なものではではない。」と答えておきます…。
<必要でない理由>
・短期間であれば、寝室にでもおいておけば特に問題はない。夏場であれば冷蔵庫に入れておけばよい。
・1〜2年のスパンであれば、夏場以外は涼しく風通しの良い冷暗所に保存しておくことで十分対応できる。
・本当に長期保存したいのであれば、レンタルセラーを利用する方法もある。
その一方で、セラーがあればあったで、ワインの楽しみ方が広がるというのもまた事実だと思います。
<あると良い理由>
1.いただきものなどの高価なワインを長期保存しておける。
2.ワインの状態を良好な状態で維持できる。
3.セールなどで買い得のワインや、レアものワインを買いだめしておける。
4.夏場に飲むときに、適温ですぐ飲める。
ワインセラーというと、1や2の利点にばかり目が行きがちですが、私はむしろ3.の利点が大きいと思います。単に「飲む」ということから、「集める」という楽しみが増えるからです。まあ、私のようにこれがきっかけで歯止めがきかなくなる輩もいるので、それが好ましいかどうかは別ですが。あと、4も細かい点ですが、結構助かります。夏場に会社から帰ってワインをあけようと思っても、生ぬるくて冷やすのに時間がかかったり、冷蔵庫に入れたら冷え過ぎてしまっていたという経験をしたことがある人も結構いると思います。
ちなみにセラーを購入するときには以下のことに気をつけたほうがよいでしょう。
1.セラーは大きければ大きいほどよい。
今のところそんなに家にワインはないから小さいセラーでいいや、と思って20本〜30本入りのものを買うと、あっというまにセラーがいっぱいになること請け合いです。設置面積自体は30本入りも70本入りも同じ場合が多いので、スペースと予算に余裕があれば大きいものを買っておいたほうがよいでしょう。なにをかくそう我が家もスペースの関係で30本入りのセラーを購入したのですが、今やセラーの中身は「不動のラインアップ(=来客用にしか開けないであろう高価なワインや飲み頃がはるか先のワイン)」になりはて、デイリーワインは寝室で野ざらしになっています。
容量に十分余裕があると思っていても気がついた時にはいっぱいになっている、というのはまるでパソコンのハードディスクのようなものです。(^^;
2.結構音がうるさいセラーもある。
我が家にある「ロングフレッシュ」はセラーの中でも最もメジャーなものですが、音は相当うるさく、間違っても寝室にはおけません。設置場所に寝室をあてにしているとセラーが来てから困った事になりますので、事前に設置場所とセラーの騒音を確認しておきましょう。
3.床の強度をチェックしよう。
大型のセラーになるとそれ自体が重い上に、そこにワインを目一杯詰めるわけですから、真剣に床の強度を心配しましょう。二重床構造のマンションなどだとNGになることもありますし、私の友人にも、床が湾曲してしまった御仁がいます。(^^;
4.搬入できるか事前にチェック。
我が家でもついに先日、2台目のセラーとして、サイレントカーヴを購入しましたが、一番小さい70本入りのタイプ(最近ではもっと小さいのも出たみたいです)だったのにもかかわらず、家への搬入は困難を極めました。ビルの3Fの我が家の場合、階段の折り返しがギリギリだったのです。
5..おすすめセラーは?
一般に、メジャーなものは、「ロングフレッシュ」と「サイレントカーブ」です。
「ロングフレッシュ」
おそらくシェアナンバー1のブランドです。業務用でもよく使われています。我が家ではこれの30本入りを利用しています。とりあえず問題なく稼動していますが、コンプレッサーの作動音がうるさいのには閉口します。寝室に置こうなんていうのはもってのほかです。振動もかなり大きいような気がするんですが。なお、最近はコンプレッサー式でなく、「ベルチェ方式」を利用した新型も出ています。
「サイレントカーブ」
こちらは構造上コンプレッサーを使用しないタイプ(ホテルの冷蔵庫と同じ方式とか)なため、音は静かです。寝室においても全く大丈夫ですし、振動が少ないので長期保存にも向いています。ただ、冷却能力がやや劣るため、夏場に長時間開閉するのはコワイです。また設置棚が一本ごとになっていないので、下の方に入れてしまうと出すのが大変です。さらに、ワインをうまく積んでいくのには、コツがいります。「最大収容本数○○本」とパンフレットにはありますが、その本数を本当に積載するためには、相当ボトルの積み方を熟慮しなければならないでしょう。外見は木目調で高級感があり、インテリアにもマッチしそうですが、設置面積はロングフレッシュに比べてもかなり大き目です。最近冷却能力をアップした新型に切り替わりました。
その他
松下から出ているベルチェ方式のセラーは両者のメリットを併せ持った新方式として期待がかかります。ただ、デザインはよいのだけれど、収容本数に対してかなり筐体が大き目と思います。それにまだ新しい分、耐久性に関するデータがないのも不安ですね。ベルチェによる電磁波はワインに著しく有害だと主張する方もいます。
他には「トランスカーブ」「ユーロカーブ」といったブランドも愛用者が多いようです。外見はかなりカッコイイです。 「トランスカーブ」がもっともよいというプロの方が言っているというウワサも耳にした事がありますが、真偽のほどは定かではありません。
また、押し入れや物置きをセラーに改造する方法もあります。費用は若干かさみますが、融通がきくことに関しては冷蔵庫型セラーの比ではないらしいので、こちらも検討してみる価値はありましょう。ああ、でもこのような検討をできるご家庭がうらやましいです。(笑)
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