前回、どうもピンと来なかったヴァンサン・ジラルダンであるが、今回は白、それとヴェルジェが9本だ。
正直言って、ジラルダンだけなら欠席してしまおうかとさえ思ったが(笑)、ヴェルジェが加わると話は別。ブルゴーニュ屈指の白のネゴシアンの銘柄をまとめて飲める機会はそうはないだろうから。
最初はジラルダンの6本。
黄色い果実やトロピカルフレーバーがあり、オークからのバニラ香もよく効いていて、ブルゴーニュとしてはマッチョなシャルドネ。
まあ、どれも水準以上の出来だとは思うし、あえて積極的に買おうというまでの魅力には欠けるかも。バタール、シュバリエも悪くはなかったが、作り手のマッチョなスタイルにはコルトン・シャルルマーニュが一番合っていたように思う。むしろピュリニー・モンラッシェ・シャンガンやムルソー・シャルムのような1級クラスの方が買い得感は強いように思えた。こうした1級銘柄が、やまやの「3本1万円」
などのセールで出ていたら、即買いたいところだが、さすがに1級で3本1万円は難しいでしょうか?(^^;
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一方、予想通りのすばらしさだったのが、ヴェルジェ。
白桃や洋ナシなどの甘く白いフルーツ、花、ミネラル、バニラなどが共通の印象としてみてとれるが、樽の使い方がとても巧みで、上品でバランスよく仕上がっている。ただ、シャブリではやや樽がキツすぎるように感じるなど、オークのフレーバーがやや繊細さをスポイルしている部分もある。
その一方で、この私でもブラインドでシャブリはそれとわかったぐらいだから、樽の要素だけでなく、AOCの特徴が良く出ている、ということなのだろう。
ちなみに、私はヴェルジェを相当イイ!と思ったのだが、帰りの電車の中で話した某テイスター氏は、「胃液?のような香り」と、あまり良い印象をもっていなかったようだ。やはり人によって好みの違いというものはあるのですね〜。
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