超不定期更新コラム

YAHOOオークション参戦記(前編)

今まで私はネットオークションってやったことなかったのですが、 「ボルドーワインに没頭」のveloさんがハマッていて、先日ペトリュス を落札された、なんて話を読んでいるるうちに、試しにやってみようかな、 という気になって、先日ちょっとした臨時収入もあったのをこれ幸いと トライしてみることにしました。

さっそく覗いてみますと、いや出展品数の多いこと多いこと。
しかも重くてつながりにくい。結構な人気なんでしょうか。
値段については、残念ながら、8割の商品は割安感がないですね。 その辺は買う側もよくわかっていて、入札が入っている品はむしろ 少数派です。 そんな中で、ペトリュスとかDRCとか5大シャトーとかといった ウン万円のワインたちの中には絶対額は高いのだけど、相対的には割安感があるものもまれにあります。

ところで、ここでオークションのシステムについてちょっと説明して おきましょう。 個人オークションというと、まず心配なのがトラブルですが、この点 についてyahooでは、参加者に対して、取り引きをした相手が評価をつける 方式になっています。すなわち取り引きを重ねるごとに自分に対して の「通信簿」が増えていくわけで、問題のある出展者の場合はそれが すぐわかります。逆に出展暦が多く、その評価も良い出展者からなら 購入してもトラブルのリスクは低いというわけです。なるほど実によく 考えられているなあ、と感心します。
出品期間は1週間で、その間に高値を競うわけですが、ある人が入札して いて、他の人がそれ以上の高値をつけると、自動的 にそれを知らせるメールが来てさらに高値で入札するかを決める仕組みです。

次にワインの生命線である、品物の状態についてなんですが、正直、この点はかなり不安を感じます。
一番問題がありそうなパターンは、ワインを全然知らない人が、 たまたま家に置き去りになっていたもらいもののワインが値打ちもの だと知って、出品してきた、なんて場合でしょうね。そこまで行かずとも、売主の保存状態が見えないオークションの場合、ワインのコンディションに関するリスクは大きいと言われても仕方ないでしょう。中には、「常温で2年置いたものな ので、 劇安!」なんていう笑える出し物もあります。
まあ基本的にはワインに詳しそうな出品者で、商品説明に「セラーに保管」 と書いてあるものに限るべきだと思いますし、心配なら出品者に直接メールで質問などをしてみるべきでしょう。

ということで、今回は出品者の信頼度と商品の価格、想定される状態 から、以下のものに入札してみました。

・Ch.ムートンロトシルト96  23800円
・Ch.ラフィットロトシルト96  26500円
・Ch.レオヴィルラスカズ96 17800円
・ペンフォールズ・グランジ79  22000円

ラフィット、ラスカズはそれぞれRP100点ワインで、この先値上がりしたら 買うこともできなくなりそうなので、ここらで買っておこうかな、と。 ラフィットはやや高めですが、まあ許せる価格。ラスカズをこの価格で 落とせたらラッキーです。 ムートンについては、先日エノテカのテイスティング会で感心したばかり なので、ラベル収集の意味もあって、入札。でもこれはあまり固執しないつもり。 まあこれらは年代も96なので、よほど決定的なダメージを受けていない 限りは状態はあまり心配しなくてよいという判断もありました。
ペンフォールズについては、なんといってもJOYワイン祭での目の醒めるような経験があったので、ぜひ飲んでみたいと思い入札。これはかなり 本気です。古いワインなので状態は心配ですが、そもそもこのようなワイン を保持しているということ自体相当エンスーな方でしょうから、当然保管 にも気を使っているだろうと善意に解釈しました。

(以下、続く)