超不定期更新コラム

京都出張2〜日出鮨

翌土曜日は、午前中で仕事が終わりましたので、昼に道草さんのHPで読んで以来、一度伺ってみたいと思っていた「日出鮨」さんに行ってみることにしました。 最寄の駅は、「松ヶ崎」。あまり観光客が来るところではないでしょうね。駅を降りると、整った道路と豪華な邸宅が並ぶ、新興住宅街のような町並みです。地図であらかじめ調べていったのに、なかなか場所がわからず、周辺をグルグルと回ってしまいました。
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結局電話して目印を聞いて、ようやくお店を発見。私ってやっぱり方向音痴?実はネットで検索した拡大地図の位置が微妙に間違っていたのでした。 080802hidesuhi1.jpg
予約が重なるとすぐに満員になってしまいそうな、カウンターとお座敷1つだけのこじんまりしたお店です。駆けつけ一杯で、まずはピエール・モンキュイをグラスで注文。グラスは、泡、赤、白とも何種類か選択可能のようです。料理は、せっかくなのでと、6000円のランチコースを注文。このようなコースはランチタイムだけだそうです。写真は、先付けのあとの前菜5品。 080802hidesushi4.jpg
ワインリストは、噂どおりスゴイですね。80〜90年代のブルが都内の水準では信じられないほど安価なプライスで出てます。ただ、ルーミエとか、デュジャックとか、超のつく人気生産者の銘柄は「今まで来られた方々が注文して、なくなってしまった」とかで、あまり載ってませんでした。もっとも、品切れになってしまったのは90年前後ぐらいまでで、こうした生産者の95、96などはまだ出すには早いと、セラーに寝かされたままだそうです。 リストと睨めっこをしながら、ダニエル・ボックネの91エシェゾー、ドルーアンの85シャルムシャンベルタン、ジャイエ・ジルの89NSGダモードなどと迷った末、選んだのが写真のショパン・グロフィエ。90年のNSGシェーニョです。お値段は‥、ココに書くのはやめておきましょう。 080802hidesushi2.jpg
お造り、天ぷら、茶碗蒸し、赤だし。他にししゃもの焼き物もありましたが、写真失念。 さて、ショパン・グロフィエですが、実は村名の90NSGもリストにあって、どちらにしようか迷って、結局3000円高い1級にしました。村名は「まさに今ピーク」という状態だったそうですが、こちらの1級は、まだ飲み頃でないとまではいわないものの、ピークには少し早い印象でした。黒系のコンフィ状の果実、黒土、スパイスなどにまじってスーボワ的熟成香が心地よく立ち上ります。味わいはタッチの柔らかい果実味が見事。ただ、タンニンが思いのほか強めに感じられたのが意外でした。いずれにしても、こんなところで90のショパン・グロフィエを飲めるとは思ってませんでしたので、ラッキーでした。 080802hiesushi3.jpg
握りはどれも手が込んでいて、あるものは軽くしめてあったり、あるものはスモークしてあったりと、どれもが味わい深いものです。そして、店主がどこまで意識されているのかは知りませんが、ワインとも実によくマッチしました。 最後にデザートのアイスをいただいて、至福の時間は終了。 ここは、グラスでも何種類か飲めますが、やはり珠玉のワインリストを拝見してしまうと、ボトルで頼みたくなってしまいます。そういう意味では、何人かで伺って、複数のボトルを注文するのがベストでしょうね。結局、ひとりでほぼ1本近く飲みきって、へべれけになってお店を出ました。もちろん、再訪を心に誓って。