不定期更新コラム

2006年Best&Worst
大晦日ですね。今年も仕事と子育てに追われた年でした。
年初に義母が亡くなり、暗い幕開けとなりましたが、とりあえず、子供たちが1年間大きな病気や怪我なく過ごせたのがなによりでした。私自身は、一向に改善しない血液の数値(コレステロールや尿酸)と増えすぎた体重をコントロールするために本格的にウオーキングを始めたのですが、これが珍しく1年続きました。また、何の気なしに始めた観賞魚飼育(といっても金魚ですが…)が思いがけずツボにはまリ、目下ワインそっちのけで夢中になっています。

ワインについては、子供の生まれ年ワインの購入が一段落した上、ワイン会にもほとんど参加しなかったので、ここ数年ではもっとも出費の少ない年になりました。家計逼迫の折り、来年はさらに緊縮財政を継続しなければなりません。おそらくこのサイトに登場するボトルたちも、高額なものは過去に購入して寝かせておいたものだけで、それ以外は3000円以下の銘柄に集中することになると思います。
3000円以下といえば、今年は夏場にかなりまとめてドイツやアルザスのワインを飲みましたが、全般にコストパフォーマンスのよさが光っていました。イタリアは後半少し遠ざかりましたが、キャンティの新ビンテージなどはコンスタントに仕入れているので、来年も一年を通じてコンスタントに開けることになると思います。
また、今年はなんといっても国産ワインに目覚めたことが最大のエポックでした。和食にあわせやすいし、懐にもやさしい。なによりグングンと品質が向上している勢いを感じられるのがイイですね。来年はさすがに今年の後半のペースほど国産一辺倒という風にはならないと思いますが、平日の夜などを中心に、継続的に飲んでいこうと思っています。
反面、ブルゴーニュについては、近年の高騰や、手持ちの10年前後熟成のワインたちを飲んでみて、期待したような熟成を遂げていないものが意外に多いことなどから、かなりボルテージが下がってきています。来年はシニアエキスパートの準備(って本当に受けるのか??)などもあり、より幅広い品種や産地にトライしていきたいと思っています。

というわけで、今年飲んだワインたちを振り返ってみると、前述のようにワイン会などに参加していないため、いわゆる「超ド級」クラスはほとんどありません。でも、それはそれでいいと思っています。身の丈にあったワインライフが肝要ですから。
ベストを一本挙げろということなら、ありきたりですが、「ラシェットブランシェ」に持ち込んだ、

Chラトゥール94

でしょうか。シンガポール経由のボトルということで、多少熟成が進んでいたのかもしれませんが、それが怪我の功名?となって、すばらしい熟成状態の物を飲めましたし、ボルドーの熟成能力の頼もしさを再認識させてくれた一本でした。これをきっかけに、02年のボルドーをもう少し買い足そうという気になりました。
他には、
クロヴージョ97、98(メオ・カミュゼ)
→安く購入したボトルたちですが、予想以上に綺麗に熟成していました。

リュシュットシャンベルタン99(エスモナン)
→99年のエスモナンは本当にお買い得ですね。

ピュリニー・モンラッシェルフェール96(ジャド)
コルトンシャルルマーニュ96(ドルーアン)
→96のブル白ということで、心配しましたが、この2本はすばらしい熟成を遂げていました。

モレサンドニ04(ジャッキー・トルショー)
→新しい出会いといえばこの人ですね。でも、出会った突端に引退とは、残念なことです。

コルトン・ブレッサンド99(プスドール)
ジュブレイシャンベルタン・ベレール02(パリゾ)
→さほど期待していなかった、こういうボトルを美味しくいただけると嬉しくなります。

一方、期待ハズレだったのは、枚挙に暇がないのですが(笑)、

*思ったような熟成をしていなかったボトルたち。
ヴォルネイ・サントノ96(ルロワ)
クロ・ド・ラ・ロッシュ95(ユベール・リニエ)
シャンボールミュジニー・プリミエクリュ97(ヴォギュエ)
ジュブレイシャンベルタン98V.V(デュガピ)
マジ・シャンベルタン96(アルマンルソー)
 コールドストリームヒルズ・リザーブ
など。

*名声ほどの味わいでなく、出来具合にムラがあるのではないかと思う作り手。
シャンボールミュジニー02(アミオ・セルヴィル)
シャンボールミュジニー・ヴァロワーユ01(バルト)
エシェゾー97(ルジェ)
ジュブレイシャンベルタン02(パカレ) 
など。

なかでも最悪だった「2006年この1本」の栄誉は、

ジュブレイシャンベルタン02(ジブリオット)

に与えたいと思います。(^^;

それぞれの感想については、本館の「こんなワイン飲んだ」をご参照ください。

それでは、来年も本館S'sWineともどもよろしくお願いします。

(2006.12.31)