超不定期更新コラム

購入価格帯の変化
すっかり涼しくなって、ワインショップからのセールの攻勢が
日増しに激しくなってきた。
とりあえず秋のセールが一段落で、次はボーナス商戦という
ところだろうが、残念ながら私のサイフはすでに賞与分を大幅
に前借りしてる状況なので、あんまり「冬の陣」には積極参戦
できそうもない。

ところで、最近ワインの買い方が変わってきたなあと我ながら思う。

傾向として、
例の事件(『ワインのコンディション再考』参照)以来、ショップ
の管理体制や信頼度に今までより気を配るようになったという
のがひとつあるんだけど、もうひとつ顕著なのは、「買うワイン
の価格帯が変わってきた」ということだ。

具体的には2000円〜3000円台の「日常消費用」と、 1万円〜
1万5千円ぐらいの「ワイン会用」の二極分化が進ん でいる感じ
が面白い。

3000円台というと、一般的なデイリーワインとしては高め
に聞こえるかもしれない。
でも、最近は週末はワイン会があるし、 平日も連続二日は休肝
日を設けるよう心がけているため、こ のところあんまり家で開け
る機会がないのだ。

なので、多少日常消費用の値段をアップしても、予算的には
以前とそんな変わらないんでいいかな、と。

一方で、持ち寄りのワイン会に出席する機会が増えた結果、
以前は「不動のラインアップ」の一角を占めていた1万〜2万円
程度のクラスの手持ちワインの動きが早くなってきた。
私は別にコレクターではないし、セラーの収容本数の限界もある
ので、それ自体は一向に構わないのだけど、ひとつ問題がある。
というのも、
我が家のストックは極端なほど赤、それもボルドーブレンドの赤に
偏っているので、持ち寄りの担当が「泡」とか「白」「ブルゴーニュ」
になると、とたんに持参する物に困ってしまうのだ。

なので、少しはそういったストックも買い集めておこうと気になって、
買いこむようになったのが運のつき。遊びのつもりがいつ のまにか
本気になってしまう恋愛模様さながら、今度はそれらへの 興味が
「ぬきさしならぬもの」になってきてしまった。

そんな悪循環?で、最近はブルゴーニュの赤白への購買意欲がと
どまるところを知らない私だ。
でも、ストック自体はまだまだだけどね。


一方で、そんなワイン生活をしていると、ぽっかりエアポケットに
なってしまう価格帯があるのに気がついた。
以前はよく買っていた5000円前後か、それをちょっと超える程度の
価格帯のものがそれだ。

このぐらいの価格帯って、ちょっと頑張れば買えるし、やまやなど
でのセールでもこのぐらいのボルドーって面白いものが結構ある
のでついつい買い込んでしまっているのだけど、私のような貧乏性
にとっては、日常の晩酌に開けるにはちょっと抵抗がある。

それで来客でもあったときに開けようかと思うのだけど、あいにくこの
ところ来客も滅多にない。

かといって、レストランの美味しい料理にわざわざ合わせるべく
ワイン会にわざわざ持参するにはちょっと面白味に欠ける ビンテー
ジや銘柄が多いんだよねえ。
93〜95年ぐらいのグリュオラローズとか、ラフォンロシェとか、
スミスオーラフィットとかブラネールデュクリュとか…。

そんなこんなで、このクラスのものが大量に「不良在庫」と化して
常温で夏越しをしてしまっている。
ああ、もったいない、と思いつつ、いまだにセールとかで衝動買い
してしまうのがこの価格帯。
こないだも「カントメルル81」とか「ラネッサン90」とか「オリヴィエ90」
とか買ったてしまったのだけどいったいどんな機会に開けたらいい
のやら。


なので我が家の「不良在庫」は一向に減らないのだ。