超不定期更新コラム

ワインの点数

このHPも作り始めてから、いつのまにか6ヶ月経過、アクセスももうすぐ 10000人になる。。
日々のワインの感想と日記?だけの拙いサイト によくもまあこんなに来ていただいて、とまさに感謝に絶えない思いだ。

ところで、開始以来、いつかはお叱りを受けるんじゃないかと思ってた事柄がある。意外なことに、今までほとんど指摘を受けてないので、今回、自らとりあげてみようと思う。
それは、私のワインの「評点」について、だ。

巷ではロバート・パーカー氏やステファン・タンザー氏の100点評価 法が物議をかもしているのは周知のとおり。 まあ、物議をかもすというのも、彼らにそれだけの影響力があるからで、 私が自分のHPで何点つけようが、まかり間違ってもそれが世の中に 影響を与えることはないから、別段どうということもないのだけど。

パーカー氏の採点法は、基本点として、50点与えて、それに色、香り、味わいなどの評価点がそれぞれ割り振られていて、合計 100点になる仕組みだそうだ。 ということは、いつか私が飲んだ、「74デュルフォールヴィヴァン」 (註:このHPの掲載以前)は50点だから、実質0点ワインということなのか。 あれはあれでチャーミングなワインだったと記憶してるんだけど…

他の方のHPを見回してみても、100点法で点数をつけているページ って、なぜかあんまり見当たらない中で、 超有名どころでは「安ワイン道場」が100点法を採用している。
私もこのHPを作るにあた っては、「安ワイン道場」みたいなHPを作りたい、といろいろと参考にして きた。
でも考えてみれば、同じ100点法を用いるにしても、「安ワ イン道場」と私のHPでは決定的な違いがある。
そう、それは「安ワイン道場」はジャンルを概ね3000円以下に限定 していることだ。 それに、あちらのHPでは、おおむね、自宅でボトルで飲むというシチュエーションが基本になっている。

一方私のHPで取り上げているワインは1000円以下のワインから、10万近くのワインまで あって、まるで無差別 級の柔道のようだだ。 シチュエーションにいたっては、ワイン会あり、ワインスクール あり、はたまた店頭での試飲ありと節操ないこときわまりない。

たとえば、「1000円のワインに95点つくことはあるのか?」というのは 私の評点の矛盾の確信をついた質問だ。 たぶん可能性はあると思うんだけど、よほどの驚きがないかぎりつける ことはないかもしれない。

ちなみに私の採点方法は、自分の満足度を直感的に数値化しているので、 基本的には減点法だ。 「グラスに顔をうずめて死んでもいい」イコール100点 から始まって、 理屈でいえば、最低が0点ということになるのだろうけど、まあ、人命への危険を伴う、というのでもない限り、0点というのはないだろう。

そんなこんなであまり深いことを考えずにその時々の気分で、点数をつけている。 ひょっとしたら、私のHPって、世の中で一番いいかげんな100点法の HPのひとつじゃないかしらん。

このHPを始めるとき、実はもうひとつの評点方法も考えた。 それは、ブルータスの企画なんかでもやっている、「いくらぐらいの値打ちのワインか?」という評点方法だ。 1000円のワインを飲んで、これは3000円くらいの値打ちがあると思ったら3000ポイントとか、 あるいは10000円のワインを飲んで、それなりに美味しいけど、せいぜい 5000円程度じゃないの〜とか…
これって、結構我々の皮膚感覚にあってる感じではあるんだけど、結局やめたのは、なんか露骨すぎるというかちょっとエゲツない感じがしたから だ。

ということで、全然反省もなく、この直感的アバウトな評点はこれからも続くわけだが、半年やってきて、なんとなく自分でも気づいた私の評点の傾向を挙げてみよう。

・なぜか「偶数」点が多い。
ふと頭にうかぶ数字が「78」とか「82」とか「86」とか、偶数ばかり なので、ついそうなってしまう。奇数の点数は、「このワインは 前回飲んだのよりほんの少しばかり満足がいかないから、82から 1ひいて81にしよう」というような感じでつけることが多い。もしくは 「最近偶数点ばかり続いているから、奇数にしよう。」とか…

・オールドビンテージに甘い
オールドビンテージっていっても、そんなに古いものを飲んでるわけ でないので、60年代や70年代前半あたりのことを言っているんだけど、どうも古いビンテージには甘くなってしまう。 あんまり飲みなれていないというのが、おそらく大きな理由だけど、 それ以前に、年配者を敬え、という儒教的教育を受けてきたせいだろうか、きれいに熟成しているものに対しては、多少バランスが 悪かろうが、味わいが薄かろうが、「よくぞここまで生きていた!」と いう賞賛をこめて高い点数を与えてしまいがちなのだ。

・甘口ワインには甘い
って、シャレにもならないが… あんまり甘口ワインに関しては、微妙な違いが分からない(その証拠 にコメントがほとんど同じになってしまう)のと、この手のワインを飲む のは大体食後で、その日の食事に対する満足感に満ちていることなどが理由かもしれない。

・店頭試飲のものには辛い
これは、たぶん、一杯だけということに加えて、抜栓時間がまちまち だったり、デキャンティングすべきものがされなかったりと、コンディション 的にいまひとつの場合が多いからだと思う。グラスの種類にもよるし。 あとは、やっぱり立ち飲みなんかだったりすると、気分的にも、ねえ。

・いただきものやワイン会のものには比較的甘い
まあ、そこまでドライになりきれない、ということだ。

・90点以上になると急に辛くなる。
私の評点は基本的に減点法なので、すっごく美味しいワインがあって、 100点とかつけてしまうと、この先たとえば飲んだことないロマネコンティ とか45,47などのボルドーとか、そういうものを飲んだときにつけ る点数がなくなってしまう、という妙な遠慮があって、90点以上の上値は 重いのだ。どうせこれだけアバウトな点数づけなんだから、そういうワインに 出くわしたときは、120点とかつければいいのだろうけど。

・今現在の採点しかできない。
若いワインの場合、プロの評論家は、今ガチガチだけれども将来性はスゴイなどと、高い点数をつけてたりするようだが、私には、それだけの経験値がないので、あくまで今飲んで美味しいかどうかしかわからない。だから恐れ多くも、96ラターシュなどに対してもあんまり良い点をつけてなかったりする。

まあ、そんないいかげんな私のHPだけど、これからもよろしくお願いします。