超不定期更新コラム

4/25 テイスティングの悩み

体調不良で、土曜日以来ワイン抜き。4日もワインを飲んでないなんて、すごく久しぶりだ。

熱もないし、頭も痛くない。食欲だってあるのだけど、どうも喉の異物感がとれないのだ。ちょっと心配になって、昨日耳鼻咽喉科の医者に診てもらった。 喉の奥を見るのに鼻から管を通されて、それがいや気持ち悪かったこと。 診療結果 は「喉頭部がひどく炎症を起こしています。胃液が逆流したのでしょう。」 だって。なんだ、結局飲み過ぎじゃん。
クスリをもらったけど、すぐには治らないらしいので、週末ぐらいまで禁酒するしかないか。

考えてみれば、3月から4月の半ばにかけての期間、相当飲んだから、自業自得と言えなくもない。特にこの期間って、試飲会がよくあって、これが結構胃には辛かった。

1.胃腸に悪いパターンその1
レアものの試飲とかで朝から行かねば、ありつけない場合。大体昼飯前の空腹時に行くので、アルコールがこたえる。
2.胃腸に悪いパターンその2
シュバルブランの垂直みたいに、多くの種類が出るもの。ちょっとずつとはいえ、さすがに13杯 はこたえる。食べるのはパンの切れ端だけだし。
3.胃腸に悪いパターンその3
やまやとか信濃屋などのように立ち飲みの場合。しかも私はその環境で4種類くらい飲んだりしてるので。

ここまで読んで、はて、と思われた方がいるかもしれない。

「テイスティングって、飲み込まないで吐き出すって聞いてたけど? 」

そう、ほんとはね。
実際一度に何十種類も試飲するプロの方たちは、酔ってしまってテイスティングにならないだろうから吐き出しているらしい。
でも私たちの場合はたいていはほんの数杯のあくまで楽しむための試飲なので、気にせずぐびぐび飲んでます。

ということは…

「シュバルブランなんて13杯も飲んでいるわけだから、最初の方はともかく、最後の方は酔っぱらって、まともに判断できてないんじゃいか?」

ごもっとも。ベロベロにはならなかったけど、帰りの電車で寝過ごしそうになったぐらいだからそれなりに酔っていたんだろうね。後半に飲んだ70年代の点数が高いのもそのためかもしれない。
まあ、でもシュバルブランの試飲なんていうとビンテージによっては グラス一杯あたり 数千円の世界。そんな代物を吐き出す勇気は私にはないし、
ちょっとぐらいコメントがおかしかろうが、楽しむことを優先してしまうのだ。

それ以前に、白状すると、私の場合、テイスティングで吐き出してしまうと、どうも飲みこんだときと同様には判断できないのだ。 プロは吐き出したときでも鼻から抜ける感じでフィニッシュとか余韻とかが判断できるそうなんだけど、その感覚が私にはどうもわからない。
だから真剣に味わおうとするとどうしてもちょっとだけでもと飲み込んでしまう。実際ワインエキスパートの二次試験の時も、しっかり飲み込んでテイスティングしたものだ。

あと、口にふくんでから、グジュグジュとやるやつ。そうあれって口中で空気にふれあわせているんだけど、私はどうもあれも苦手だ。周りの真似をしてグジュグジュとやってみるのだけど、それで味わいが変わったためしがない。空気を吸い込もうとして単にうがいみたいにグジュグジュやっているだけなのかもしれない。(苦笑)

「一度にたくさん試飲をすると味わいのはっきりした濃厚なワインに高い点をつけがちになるのでは?」

これはプロでもそうらしく、「今日からちょっとワイン通」の著者の山田氏もその著書の中でそのようなことを書いておられた。
私のような若輩者は推して知るべしで、同じ品種を5〜6種類くらいだされるともうダメだ。合コンに行くとつい目鼻立ちの派手な子に目をつけてしまうのとおんなじだ。

ちなみにテイスティングのときに出されるパンはバケットといって、テイスティングの合間にあれをゆっくり食べることによって口の中をニュートラルに戻すというものなので、決して空腹を満たすためのものではない。私はつい食べ過ぎてしまうけど。