大学を休学して欧州一円を旅する。

列車の車窓から見る
なだらかな斜面の風景は、
さながら敷き詰められた絨毯(じゅうたん)のようだった。

スケッチし、
パウル=クレーの影響で、抽象化を試みる。

*旅行中の1/17朝、ベルリン。湾岸戦争勃発を知る。旅行中に終戦。


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卒業制作に、F20号(縦)の20点連作を出品。
パネルにドンゴロスを膠貼りし、石膏地塗り、テンペラ+パステル。
やわらかい矩形の構成、抽象作品。
旅のなごり + 熊谷守一(1880-1977)の影響 =「地に根ざしたものでありたい」
と思うがゆえに、(安直にも)土性顔料ばかりを用いる。
大学を卒業して実家に戻り、
敷地にある壊れかけの古い納屋(昭和11年3月棟上)を修理し、アトリエとする。