(一部修正・省略して掲載します)

 2001年。るうゑの二十一世紀最初の個展を飾らせて頂けるとは
光栄の極みだ。96年春にも一度るうゑで個展をさせて頂いたが、
たまたまその時がこのるうゑ通信の第一号。(開館と同時に発刊
ではなかったらしい。)あくまでたまたまだろうけれど大変うれ
しいことである。

 さて、二十一世紀、もはやコンピュータなしでは回らない世の
中になってしまった。私自身、この一年余り写真をCG処理する
仕事に携わっているが、色の調整、合成、ぼかしなど、とにかく
いろんなことが簡単にできておもしろい。意外と楽しいのがスキ
ャナやデジカメで取り込んだ自分の作品を、操作してみるという
使い方だ。色相を変えてみたりすると自分でも驚く発見がある。

 将来的に自分の作品として完全なCGやビデオアートをやって
みたいという思いもあるが、実行せずにいる。想像以上にパソコ
ンは時間を奪う。それにCGではどうも気持ちが揺さぶられない。
感心こそすれ、感動はないように思う。

 結局、やっぱりアナログで在り続けるのが大事だと思っている。
どんなメディアを使って表現しても、人間のナマなパワーが精神
を揺り動かすのではないだろうか。

熱く、冷たく。両義的で、多義的。アンビバレンス。そういう作
品を創っていきたい。