
| 1.Foots |
| 2.My Sweetness |
| 3.Do You Want Some of This |
| 4.Looking for the Juice |
| 5.Reflections of Divine Love |
| 6.How Long Will It Last? |
| 7.Sun Song |
| 8.Happy Farms |
| 9.Dixie/Up on the Roof |
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●Warner Bros./WPCP-3541
●Musicians●
G.Eric Gale/Cornell Dupree
Key.Vo.Richard
Tee
B.Vo.Gordon Edwards
Ds.Steve
Gadd/Chris Parker
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今更Stuffについて説明する必要もないだろう。6人のメンバー全員がファースと・コールのセッション・マンであり、MotownやAtlanticといった名門R&B/ソウル・レーベルを中心に、実に数多くの著名なシンガー、ミュージシャンのサポートを務めている。1970年代には名匠率Creed Taylor率いるCTI/Kuduレーベルで数多く起用され、Bob JamesやGrover Washington Jr.、Hank Crawford等のアルバムには書かせない存在のミュージシャン達だ。 その6人のメンバーがリズム・セクションのみでつくりあげたアルバムがこのデビュー作だ。正直メチャメチャ格好良くて、そしてヒューマンな新感覚のR&B/ソウル、そしてファンク・サウンドに満ちた名盤だと思う。リリース当時から今日に至るまで、これがJazz/Fusionかどうかにはずっと違和感は感じてきたものの、最高峰のポップ・インストゥルメンタル・アルバムだと確信する。超腕利きの6人のメンバーの創りだす音楽がご機嫌なのは言うまでもないが、彼等を発掘しアルバム・リリースを実現させたWarner Bros.も、名プロデューサーTommy Lipumaも、影の仕掛け人と言われるVan McCoyも、本当に凄い!正直R&B/ソウルがディスコ・サウンドに押されて斜陽の一途をたどる中、このプロジェクトを成功に導いた手腕は驚愕に値する。そして瞬く間にStuffサウンドはアメリカ全土はもちろんの事、ヨーロッパに、アジアにと全世界を席捲する事になるのである。 1.今にして思えばのっけから実にマイペースでノーテンキな音楽だと思う(笑)。しかしこの何処かのんびりしたグルーヴこそが彼等の持ち味なのだ。乾いた硬質なDupreeの照れキャスター・サウンドとGaleのフルアコ・サウンドが代わる代わる前に出てはくるが、フレーズもとてもナチュラルで力みかえった所が全く感じられない。アコピ&ベース&ドラムスのご機嫌なグルーヴを心から楽しんでいるといった風情が音からストレートに伝わってくる。楽曲としては取り立ててどうこういう様な物ではないが、彼等なりに消化/吸収してきたR&B感覚がとても個性的な形で結実している。 2.以前はNHK-FMの音楽番組「軽音楽をあなたに」のテーマ・ソングとして長く親しまれた曲だ。メロディアスで個性的な美しさを発揮するTeeのエレピによる親しみやすいメロディは、とても自然に聴き手の中に入ってくる感じだ。テーマと交互して現れるファンキー・パートでは二本のギターを擁しながらもTeeのクラヴィネットが強力なグループで全体を牽引している。とにかくメンバー全員がリズム/グルーヴに細心の注意を払ってプレイしている事が十分に窺える。エレピにハモンド・オルガンにクラヴィネットにとTeeの大活躍するトラックだ。 3.彼等のもつ洗練されたファンク感覚がとてもよく現れたナンバーだ。強靱なアコピでのストローク・プレイと美しい広がり感を演出するエレピ、そしてファンキーな味わいのハモンドと、ここでもTeeは大活躍だ。GaleとDupreeの対照的ともいえる二本のギターによるリズムが絶妙のグルーヴを醸し出しているのは言うまでもないが、独特の素朴な音を絶妙な間で置いていくEdwardsのベースの存在感もやはり凄い。これ御代貸しのツイン・ドラムではなく、まるで一人が叩いているかの様なGadd & Parkerのアンサンブルも流石だ。途中Teeお得意のアコピによるストローク・ソロがフィーチャーされている。 4.一見ぶっきらぼうな様なEdwardsのベース・パターンにDupree&Galeのギターがそれぞれの個性を発揮して乗ると、実にしみじみとした説得力を発揮するのだから本当に凄い。アコピ&ハモンドでのTeeの絶妙なバッキングもさることながら、中盤まではかなり抑え目に、そして終盤ではぐっと盛り上がりを演出しているGadd & Parkerのドラムスもまたいぶし銀のプレイだ。ソロがどうこうと言うよりもとにかく彼等の生み出す抜群のグルーヴに身体が揺れてしまうサウンドだ。 5.これまたDupree&Galeの味わい深いギターが心にしみるナンバーだ。美しいメロディとご機嫌でファンキーなリズムの双方をしっかりと楽しませてくれるナンバーだ。ある意味ワン・パターンとも言えるかもしれないが彼等の生み出すファンク・リズムは、決して押しつけがましくなくヒューマンな味わいに満ちているのが感じられてとても心地よい。Teeのアコピによるお馴染みのパターンのバッキングも何度聴いても飽きる事がないのは本当に凄い。 6.Dupreeのソロ作「Teezin'」でお馴染みのナンバーだ、興味のある方は是非そちらとも聴き比べてみて頂きたい。Dupreeの張りきりプレイはどちらも素晴らしいのだが、Teeはいずれも共通ではあるが、本作のGadd/EdwardsのリズムとBernard Purdie/Chuck Raineyのグルーヴ感の違いが実に面白い。どちらかというとPurdie/Raineyのコンビの方がワイルドな感じが強いのが実に興味深い。いずれにしてもファンキーでノリノリのDupreeの代表曲である。 7.実に心暖まる名曲だ。一見Stuffらしくない様にも聞こえるが、Teeのバッキング、アコピ&ハモンド・ソロがまた原曲の持ち味を大事にしたプレイで実に素晴らしい。Gale&Dupreeのギター・トーンのコントラストを活かした渋いプレイも光る。彼等の美意識が一つになって暖かい陽射しの温もりを感じさせてくれているかの様だ。 8.ラストは最強のリズム・セクションのご機嫌なグルーヴを満喫させてくれるファンキーなナンバーだ。Teeのブギウギ調のアコピの強烈なリズムが抜群のドライヴ感を演出し、ハモンド・オルガンがその上で如何にも楽しげに舞う。あっさりと、しかししっかりと腰のある粘りのきいた跳ねるリズムとてもいうのだろうか・・このグルーヴはやはりStuff独特の物だと思う。 9.最後にこういうメチャメチャ美しいバラードを持ってくるあたりのプロデュースもまた凄い。自裁にライヴでも何度かこの曲を聴いたが不覚にも思わず目頭が熱くなってしまったのを思い出す。朴訥した味わいのDupreeのギターが切々と弾きだすメロディは美しい。まさにいぶし銀の味わいで聴かせる名演だ。 既にEric GaleやRichard Teeといったキー・メンバーがこの世を去り、生で彼等の音楽と接する事はかなわないが、細々とではあるものの彼等の音源が日本国内でリリースされ続けているのを見ると嬉しくなる。確かに「現在」の音ではないかもしれないが、「現在」に繋がる非常に重要な音楽である事に変わりはない。是非若い音楽ファンにも耳を傾けていただきたいアルバムの一枚だ。 |