◆Ronnie Cuber/Pin Point◆
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→Ronnie
Cuber
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Sanborn
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Wadenious
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Mounsey
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Lee
→Steve
Gadd
→Steve
Thornton

| 1.Two Brothers |
| 2.On Green Dolphin Street |
| 3.Heavy Hang |
| 4.Move It |
| 5.Shotty |
| 6.Pin Point |
| 7.Afro Cuber |
| 1985年作品 |
●King/Electric Bird/K28P
6415(LP)
●Musicians●
Bs.Ronnie Cuber
As.David Sanborn
G.George Wadenious
Key.Rob Mounsey
B.Will Lee
Ds.Steve Gadd
Perc.Steve Thornton
●コメント●
やもすれば豪華メンバーによる派手派手しい演奏の多いイメージのエレクトリック・バード・レーベルでしたが、今となってみれば妙に懐かしく感じるのは不思議ですね(笑)。そんな中にあってバリトン・サックスの実力者Ronnie
Cuberにスポットを当てるという粋な試みのこのアルバム、いぶし銀の輝きを放っていると言っていいでしょう。N.Y.を代表するホーン・セクションには必ずといっていいほど彼の名前がクレジットされていますが、楽器の性格上、あまりソロイストとしてスポットの当たることの少ない彼ではありますが、正統派のジャズメンとしての活動も意外に多く、貴重なバリサクのソロイストとしてJazz界でも名の通った存在でもあります。いわゆるフュージョン・ファンの方の多くは、「ああ、あのホーンによくクレジットされてる人」とか「ああ、Gadd
Gangの人」といったイメージが強いかもしれませんが、モダン・ジャズからフュージョン、R&Bからラテンと何でも達者にこなす多才なミュージャンとしてもっと高く評価されて然るべき存在です。Gadd
Gang以前にこのようなアルバムをリリースしたキング/EBの英断には、当時かなり驚かされたものでした。(当時はRonnie
Cuber With David Sanbornとして売ってたのもやむをえないとは思います。)
実際にSanbornmも2曲ソロを取っ手はいますが、Sanbornばかりではなく、George Wadenious(G)やRob Mounsey(Key)といったN.Y.スタジオ・シーンで活躍するミュージシャン達のソロも大きくフィーチュアされており、これがなかなかどうして見事で聴き応えも十分なのが実に嬉しい限りです。そしてWill Lee(B)とSteve Gadd(Ds)という骨太リズム・コンビにSteve Thornton(Perc.)という、これも見事な人選で、このアルバムを単なる耳障りのいい、カテゴライズされた「Fusion」ミュージックではなく、ジャズやラテン、R&Bといった要素を十分に感じさせる好盤としている原動力になっています。主役のRonnieのバリトンは、骨太のバリサクならではのトーンでガッツ溢れる、そして豊かな歌心を感じさせる表現力もテクニックも十分に発揮しています。そのためかSanbornのソロも決して悪くはないのですが、印象的には影が薄いようにさえ思えてしまいます。プロデュースは作編曲やマンハッタン・ジャズ・クインテットで有名なDavid Matthewsが当たっており、時流的にはかなり衰退気味であった「Fusion」というよりも「脱Fusion」サウンドをさりげなく演出しているようにも感じられて興味深いアルバムに仕上がっています。
1.David MatthewsのEBレーベルからの作品「Grand Cross」や「Super Funky Sax」などともどこか雰囲気の似たメロディー&リズムの軽快なナンバーです。先発ソロはCuberでジャズを土台にしたスケールをメインにゴリゴリ吹きまくっていて実に豪快なイメージの演奏です。続くSanbornのソロも彼にしてはかなりスケールを多用したジャズ的なアプローチです。バリトンの後でアルトというのは、かなり女性的なイメージに聞こえてくるから不思議ですね。続いてGeorge Wadenious(G)も確かな腕前を披露してくれています。かなりジャズっぽいアプローチのソロという印象ですね。そしてSanbornの2mdソロまでフィーチュアされていて、もうとても幸せな気分デスね。ベースもあえてMarcus MillerでなくWill Leeを起用している理由が何となくわかるような気がします。チョッパーにしてもMarcusのようなギラついた感じでなく、ずっしりと重い骨太感がよく出ていますね。
2.一転してJazzの超有名スタンダード・ナンバー。幻想的なイントロからラテン・フレーバー漂うリズムに乗せてRonnieのバリサクが縦横無尽の大活躍です。ビ・バップの方法論を前面に打ちだし、低音域から高音域までフルに使い切ったソロの組み立てはなかなか見事です。続くエレピ(?)ソロはMounsey。Will Lee等とのJoe Coolでもその多彩なキーボード・ワークを聴かせてくれましたが、ここでもJazzに根差した知的なプレイを聴かせてくれています。しかし音色はストレートなローズ・サウンドでも良かったんじゃないでしょうかね。Will LEe/Steve Gaddのいつもとは違った動き方もなかなか面白いです。
3.シャッフルのリズム&チョッパーをベースにしたブルース・ナンバー。あのバリトン・サックスというバカデカい難儀な楽器をこれだけ自由自在に操れるって本当に凄いですよ!やや線は細いもののWadeniousの緻密に構成されたソロも大きくフィーチュアされていてなかなかの聴き所です。Mounseyのキーボード・ソロもいいのですが、ストレートなハモンドB-3サウンドで聴いてみたかった気がします。トーンの違いだけでも全然印象が違いますからね。チョッパーと指弾きを行き来しながらのWillのプレイもシンプルにグルーブ作りに専念するGaddも実に素晴らしいです。
4.バリトンとアルトのユニゾンの魅力が十分のナンバーです。いかにもMatthewsらしいアレンジです。先発ソロはThorntonのパーカsッヨン。Ralph McDonaldやPaulinho DaCosta、Don Aliasなんかのプレイに馴染んだ耳には何かとても新鮮に感じられます。そして主役Ronnieのエキサイティングなソロが展開されていきます。続いてこの手の進行はお手のものとばかりにSanbornの気合いのは言ったソロがフィーチュアされていますが、どっしり構えたWill Leeに対し、Percと絡みながら強力にプッシュするSteve Gaddはとてもパワフルです。それに煽られるように燃えるRonnieの2ndソロは実にカッコいいですね。
5.一転して4ビートのブルース・ナンバー。こういうシチュエーションでのGaddは意外と聴く機会があるのですが、Will Leeにもオーソドックスなベース・ランニングで決めて欲しかったですね。ハモンドをシュミレートしたキーボードによるMounseyのソロもなかなかブルージーでいいですね。Eric Galeばりにブルージーに滑り込んでくるWadeniousも実に器用にブルージーかつジャジーなソロを決めています。
6.ゆったりとしたテンポに乗せて朗々と歌うRonnieのバリトンが実に爽快なナンバーです。豊かで逞しいトーンと卓越した歌心がミックスされて実に素晴らしいソロとなっています。そして非常にジャジーでブルージーなWadeniousのギター・ソロへと引き継がれていきます。リズム隊の作り出す大きなグルーブの波に乗って実に心地よさそうにブロウするRonnieの2ndソロでフェイド・アウトしていきます。
7.タイトルからして駄洒落なのですが、ThorntonとGaddの躍動的なリズムに乗せて低音を効かせたRonnieのブロウが続きます。やはりバリトンという楽器を最もアピールするのにはこういった素材が一番なのでしょう。ゴリゴリとブロウしまくるRonnieのバリサクに聴きほれている間にフェイド・アウトしていきます。これってもうフュージョンなんて狭苦しい世界じゃないですよ!もっと大きなJazzの世界そのもののような手応えを感じてしまいます。
2003年3月リリースのRandy Brecker(Tp)の新作にはRonnie Cuner/David Sanbornともにホーン・セクションの一員として参加していますが、1970年代から1980年代のフュージョン・ムーブメントを通過して更に逞しくパワー・アップした彼等のプレイに触れることができます。Ronnieが2曲、Sanbornが1曲ソロをとっていますが、ホーン・セクションの一員としても一味違った存在感を発揮しています。是非とも訊いてみていただきたい演奏が収められています。
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