000000000◆Robben Ford/The Inside Story
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Robben Ford

1.Magic Sam
2.For The One I Love
3.North Carolina
4.There's No One Else
5.The Inside Story
6.Need Somebody
7.Far Away
8.Tee Time For Eric

1979年作品


●East West Japan/Warner Bros./AMCY-2899
●Musicians

G.Vo.Robben Ford
Key.Russell Ferrante
B.Jimmy Haslip
Ds.Perc.Ricky Lawson
Perc.Tommy Vig/Stars Vander Lockett
Tp.Allan Rubin
Ts..As.Lou Marini
Tb.Bs.Tom Malone
Harm.Mark Ford
●コメント●
最近ではVinnie Colaiuta(Ds)Jimmy Haslip(B)とのトリオJinchi等での活動でも脚光を集める西海岸のベテラン・ギタリストRobben Ford。Larry Carlton(G)の後任としてTom Scott(Sax)のL.A.Expressに参加したことで一躍その名を知られるようになったギタリストですが、Carltonをして「 Robbenからは色々なことを学んだよ。」といわしめる実力派で数多くのセッション・ワークにも参加しています。Carlton同様Bluesの影響をとても強く感じさせるプレイが特徴ですが、よりファンキーで黒っぽいテイストが身上でCarltonに比べるとやや地味な印象を受けますが、本作の後Yellow Jaketsや自己のBluelineで地道な活動を続け、一時はMiles Davis(Tp)のグループでもプレイしていたのは有名ですね。個人的に強い印象の残っている演奏ではYellow Jacketsの一員として参加した羅イヴ盤「Casino Lights」でのプレイ。Larry Carltonもこのアルバムには参加しているのですが、はっきり云ってRobbenのプレイの方がかなりインパクトのあるプレイでCarltonのプレイを凌駕しているように感じましたね。Jazz/Fusion系のセッション・ワークでは「Michael Brecker & Claus Ogerman」の2枚目やDavid Sanbornの「Upfront」、それにRicky Petersonの諸作なんかでも渋いながらも存在感のあるいいプレイを聴かせてくれていますし、古いところでは尺八奏者、松居 和のアルバムにLarry Carlton/Lee Ritenour/Steve Lukatherといった、当時のL.A.のトップ・ギタリストの一員として参加しているのも有名ですね。

本作はRobbenのソロ名義としては二枚目にあたるアルバムで、リズム・セクションは後のYellow Jacketsのメンバー3人が名を連ねています。そしてプロデュースにあたっているのがSteve Cropper(G)ということもあり、Blues Brothersでお馴染みのAllan Rubin(Tp)Lou Marini(Sax)等といったメンバーがホーン・セクションとして加わっているのも79年という時期を考えるとなかなか興味深い所ですね。全体にあまり派手さは感じられず、どちらかというと地味ながらしっかりとRobben Fordのギタリストとしての特徴を引きだしている玄人受けするサウンドに仕上がっているように思います。しかしこのアルバム、パッと聴いた第一印象よりも何度も繰り返して聴いていく程に良さがにじみ出てくるようなそんなアルバムですね。Jimmy Haslip(B)Ricky Lawson(Ds)の決してアクは強くはありませんけど実に見事なプレイでRobbenをしっかりとサポートしていますね。

1.ずっしり重い手応えのファンク・リズムと、いかにもL.A.フュージョンといった感じのパートからなるRobbenのオリジナル・ナンバーです。出だしからファンキーなリズム・カッティングがカッコよく決まっていますね。テーマはかなりシンセサイザーが前面に出ていますが先発ソロはエッジの利いたRObbenからで、これがカッコいいばかりでなく実によく歌っていてRobbenの個性をよく表しています。続くFerranteのシンセ・ソロは決して悪くはないんですけど音色に個性がなくありきたりに聞こえてしまうのが残念ですね。エンディング・テーマにからんでいくRobbenのソロでフェイド・アウトしていきますが、これまた勿体ない程にカッコいいんですよねえ。

2.ミディアム・テンポのバラード・ナンバーです。これまたいかにもL.A.フュージョンといった感じも受けますが、メロディの音遣いや溜めのきいたフレージングにRobbenの強い個性が現れています。滑らかによく歌うCarltonチックな歌い上げ方から、よりエキサイティングにアクの強い、腰のある粘っこいフレーズで盛り上げていくあたりはちょっとBuzz Feitenとも相通ずる部分も感じられますが、この人の音は抜けがいいというか、音にとても存在感があるんですよね。その辺はおそらくL.A.ナンバー・ワンといっても過言じゃないでしょう!

3.Robbenのボーカルをフィーチャーしたブルース・ナンバーです。とは云ってもリズムは粘っこくはねる感じのファンク・リズムで、いかにもこの頃のサウンドといった感じですね。ソロはいかにもといった感じのハーモニカのソロがフィーチャーされていますが、その後に現れてくるRobbenのパワフルなロック・テイストのソロがこれまた目茶目茶カッコいいんですよ。Robbenの声質はとても素直で癖のないトーンではありますが、ギタリストの余芸といった域ははるかに超越していますね。

4.ミディアム・テンポのボサノバ・タッチのリズムとヘビーなファンク・リズムが交互に現れてくる、これまたいかにもL.A.フュージョンといった趣のナンバーです。これはキーボードのFerranteとRobbenの共作ナンバーですが、ちょいと哀愁を帯びたポップなメロディは日本人受けしそうな佳曲ですね。シンプルに歌心を込めたメロディ・プレイもRobbenならではといったところでしょう。ラテン感覚のリズムでのメロディアスに歌うプレイもドスのきいたパワフルで豪快な歌い上げ方もいずれ劣らぬカッコ良さです!!後半サンバ調になってのFerranteのエレピ・ソロではHaslip〜Lawsonも一丸となってグイグイとドライブする演奏も聴かせてくれています。

5.アルバム・タイトル・ナンバーのこの曲もFerranteとRobbenの共作。RobbenのアイディアらしいギターのフレーズとZawinulの影響をも感じさせるFerranteのアイディアを巧く組み合わせたナンバーに仕上げています。ロック感覚とJazz/Fusion的な手法を巧く融合させたRobbenのソロは、これまた聞き応え十分です。パワフルかつ豪快なプレイとセンシティブでテクニカルな部分が実にいい感じで同居しているといった感じでしょうね。

6.Stuffのアルバムにも収められているGordon Edwards(B)の渋いボーカルで御馴染ののナンバーですね。あのEdwardsの味わいは素直な声質のRobbenでは出せないと思いきや、何とも不思議なブルース感覚を伝えてくれるRobbenのボーカルの力には驚かされます。Eric GaleやCornell Dupreeのあの黒っぽい感覚とはまた違った黒っぽいフィーリングを持ったRobbenのギターの歌い方もこれまた実に見事です!ここではAllan Rubin(Tp)Lou Marini(Sax)Tom Malone(Tb.Bs)からなるホーン・セクションもまた実に効果的に使われていてSteve Cropperのプロデュース手法の見事さにも関心させられちゃいますね。このトラックはL.A.フュージョン感覚とは異質なR&Bテイストにどっぷり浸らせてくれます。

7.軽やかで優しいメロディをハーモニカとギターのユニゾンで聴かせるあたりの発送はじつにユニークですが、いかにもL.A.っぽい軽やかな感覚のナンバーです。しかしここでのRobbenのプレイは決してそういう固定観念に収まりきれない多彩なプレイをエッジの利いたトーンとよく歌うフレージングでじっくりと聞かせてくれます。ここでもFerranteのエレピ・ソロがフィーチャーされていますが、音色がチープであまり魅力的なプレイという印象は受けませんね。エンディング近くでホーンが出てくると面白いようにR&Bっぽくなるのは凄いですねえ。

8.Stuffの音を更に洗練させてカッコよく仕立て上げたといった感じのファンク・ナンバーです。決めフレーズとかにL.A.っぽさが出ているようには感じますけど、ここでのRobben以下バンドの綿々のプレイはいずれも実に素晴らしいです!!出だしのカッコいいギターのカッティングにベースやキーボードが絡んでいくあたりから、もうゾクゾクしてきちゃいます。ギターの泣きのフレーズからスリリングにさりげなくアウトしていくあたりはもうRobbenの面目躍如といったところでしょう!Haslip/Lawsonの躍動的なリズムも特筆すべき点の一つでしょう。George Duke(Key)の周辺での活動で鍛えられたLawsonのグルーヴもHaslipのここぞという時のテクニカルなフィルといい、これは最高にカッコいいです!!以外にもかなりJazz路線のハードなFerranteのアコピ・ソロも◎です!!個人的にはアルバム中のベスト・トラックに挙げたい一曲です!!

2003年春にはRobben Ford名義で、2004年春にはJinchi名義で来日を果たして今臼が、いずれも都合がつかず涙をのんだのですが、Carltonとはまた違ったよく歌うRobbenのギターは是非ともライヴで体験したいものです。ギターばかりでなくボーカルもかなりイケるのもライヴでは威力を発揮しそうですね。


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