◆Rainbow/Crystal Green◆
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Michael Brecker
Cornell Dupree
Eric Gale
Gordon Edwards
Steve Gadd
Ralph MacDonald

1.Hossan
2.Lost In A Song
3.So True
4.Ain't No Use
5.I Like It
6.Feel Like Makin' Love

1976年作品


●ユニバーサル/East Wind/UCCJ-9001
●Musicians
Ts.Michael Brecker
G.Cornell Dupree/G.Eric Gale
Key.Will Boulware/Arthur Jenkins/Chris Hills
B.Gordon Edwards
Ds.Steve Gadd
Perc.Ralph McDonald
 ●コメント●
1976年、意欲的な海外制作を展開する国内レーベルEast Windからリリースされたアルバムが本作。Steve Gadd(Ds)Gordon Edwards(B)Cornell Dupree/Eric Gale(G)のStuff勢4人にMichael Brecker(Ts)をフロントに据え、N.Y.の若手キーボード奏者Wil Boulware/Chris Hills/Arthur Jenkinsをフィーチュアするといった趣向のアルバムを狙ったのでしょうが、正直言ってその目論見は見事に外れ、買ったのはStuffとMichael Breckerのプレイをお目当てにしたコアなファンがほとんどだったのではないでしょうか?強力なグルーヴのリズムと売れっ子のフロントの水準とキーボード奏者達の存在感の違いがあまりにも大きすぎるのと、イージー・リズニングな仕立てで売りたいのか、と勘繰ってしまうような中途半端なプロデュースにも大きな責任があるように思います。とにかくStuff+Breckerの顔合わせということに騙されて買って、当時は結構夢中になって聴いたりコピーしたりしたものでしたが、30年近くたった今日、これを「Fusion幻の名盤」と持ち上げる気には毛頭なれません。勿論リズム・セクションのグルーヴやいぶし銀のプレイ、フロントを担うMichaelのプレイは当時の勢いそのままの素晴らしいプレイが収められているのですが、純粋に聴き手の立場から言わせていただくと、若手のキーボード奏者3人を起用する位ならRichard Tee一人を参加させてよりグルーヴィーな世界を演出して欲しかったところです。曲も決して悪くはないのですが、アルバム全体を通してのメリハリ不足もあってか、せっかくの若手キーボード奏者の起用は不発に終わってしまっています。最近、個人的にはR&B/ソウル〜Stuffのラインがマイ・ブームになっていて、それもあってCDに買い替えたのですが、Stuffやそのメンバーのリーダー作を聴いた後に聴くとかなりガッカリしてしまいます(笑)。ヘナチョコなイージー・リスニングと思えばいいのでしょうが、そうも思えなくて・・・・でもBreckerやDupree、Galeの素晴らしいソロも聴けますし、国内盤1500円と価格もリーズナブルなので、Brecker/Stuffファンにとってはそれなりに価値のある一枚と言えるでしょう。

1.ゆったりとした大きなグルーヴに乗せてMichael Breckerが朗々と歌い上げるナンバーです。Gadd/Edwardsの骨太のリズムに乗せて先発ソロはEric Gale。あの独特のタメのきいた泣きのGale節は一世を風靡しましたっけねえ。いい味出してます。続くMichaelのソロもGaleに対抗するかのようにストレートなファンキー・ブロウに徹していますね。全体にEdwardsのベースの動きの割にはキーボードのストロークが弱くてベタッとした感じになってしまっているのが残念ですね。せっかくのStuffのリズム隊の足を引っ張ってしまっていて+αのグルーヴが作り出せていないのが悔やまれます。Edwards/Gaddのコンビネーションはそれだけを聴いていても十分楽しめるのですが、やっぱり子エ・・・・。

2.これもゆったりめのボッサ調のバラード・ナンバーです。テーマをMichaelが吹き、アコースティック・ピアノのソロをフィーチュアするだけですが、やはりここでもこのピアノ・ソロが弱いですね。テーマを吹くMichaelの存在感に食われ、バック・アップする協力なリズム隊のグルーヴにも乗り切れず、かといって絡もうとしているわけでもなく、通り一遍のソロに終始してしまっています。やはりこれはBoulwareをはじめとするキーボード陣の責任というよりも企画の責任ですよね。

3.警戒なリズムを活かしたポップなナンバー。ここでもMichaelのテナーが豊かな歌心を十分に発揮しています。キーボードの存在感が希薄ではありますが、Gadd/EdwardsにDupree/GaleそしてRalphのリズムがグイグイとグルーヴを作り上げています。正直ここではキーボードは邪魔をしていないというだけで許してしまいますね(笑)。このメンツでこういった曲調なら、もうStuffをそのまま起用するしかないって感じですからね。

4.それにしても全体にメリハリに欠けるプロデュースですよね。似たようなテンポ、似たような展開の曲調が続いて間が持つのはよほど力のあるプレーヤーが主役をはっている時に限ると思うのですが、これではせっかく起用された若手キーボード奏者(当時は)が可哀想になってしまいます。リズム隊は百戦錬磨ですが、ここでのテーマ&ソロを彼らに任せてしまうのはどうでしょうか?ピアノ/シンセの正直いって退屈なプレイの後に出てきて美味しい所を独り占めにしているのはMichael Breckerだけですよね(笑)。ベタッと平板だった前半とMichaelのソロが登場してからの後半では全然ポテンシャルが違いすぎますよね!gordon Edwardsのベースの動きもめちゃめちゃカッコいいですし、Dupree/Galeの役割分担のきっちりできているカッティング・プレイは実に渋いです!

5.ミディアム・テンポのファンク・ビートに乗せてファンキーなエレピ&闇ビネットの効いたリズムが印象的なナンバー。この曲を聴いてよくわかるのは、キーボードのストロークによるリズムよりもDupree/Galeのリズム・カッティングの存在感の大きさでしょう。ソロが佳境にさしかかってくるとこのギターのエッジのきいたカッティングがグイグイとリズムを引っ張っていくのがわかりますね。逆に言えばBoulwareをはじめとするキーボード陣との格の違いをみせつけているといったところでしょう。そしてアルバム中もっともハードな雰囲気を持つこのナンバーでMichael Breckerのテナーが本領発揮、テーマにソロにと大活躍しています。それに比べるとエレピのソロはかなり影が薄い感じは否めませんね。いっそのことRichard Teeが参加してたらなあ、などど思ってしまいますね(笑)。いやあ、それにしてもBreckerのファンキー・ブロウはかなりカッコいいです!

6.数多くのミュージシャンが取り上げているバラードの名曲「Feel Like Makin' Love」を小粋なインスト・ナンバーに仕上げています。やや思い入れ過多といった感じのMichaelの吹くテーマに続くDupreeのギター・ソロがかなりイケてます。テレキャスター特有の乾いた音色を活かした味のあるプレイは、まさにいぶし銀そのものといった趣に満ちています。続くピアノ・ソロも決して悪くはないのでしょうが、どこか当たり前過ぎて面白くないのはDupreeのソロの後だけに仕方ないといえばそれまでですね(笑)。テーマのフェイクから余裕たっぷりに歌い上げていくMichaelのテナーは歌うことを最大のテーマにおいているように聞こえますね。その後のエレピ・ソロもこれといった印象的なものではありませんね。Stuffの4人とBrevckerという布陣に比べるとやはりキーボードの弱さは如何ともしがたいですね。やはりここはRichard Teeを起用して純粋にStuff+Michael Breckerにすれば良かったのに・・・・。

近年「Will & Rainbow」なる再会セッション作が出ているようですが、大元のこちらを久しぶりに聴いて興味がなくなってしまいました(笑)。でもMichael Breckerファンなら持っていて損はないと思いますよ。


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