◆Boogie Hotel/Mark Gray◆

| 1.Jumbo Jimbo |
| 2.Heaven On Earth |
| 3.My Lady |
| 4.Rainbow Sky |
| 5.Marky's Revenge |
| 6.Reverend |
| 7.Shades Of Gray |
| 1982年作品 |
●TDK/T28P-1002
●Musicians
Key.Mark Gray/G.Barry
Finnerty/G.Eric Gale/G.William Zito/B.Will Lee/B.中村照夫/Ds.Steve
Gadd/Ds.Richie Morales/Perc.Manolo Badrena/Perc.Chuggy Cartrt/Perc.Spyke
Grubb/Ts.Michael Brecker/Tp.Flh.Randy Brecker/Fl.Paula Bing/Vo.James
Miller/Vo.Anita Jones/Vo.Jacqueline Thomas/Vo.Saundra Butler
&Horns &Strings
●コメント●
Brecker Brosの「Detente(1980)」、「Straphangin'(1981)」でKeyを担当、新進キーボード奏者として注目を集めたMark
Gray。日本企画の二枚のソロ・アルバムを発表した後、全くと言っていいほどその名前をみかけなくなってしまいましたが、ネットで検索をかけてみたところ、どうもその活動の中心をJazzフィールドからポップフィールドに映してしまったようです。確かにJazz系のミュージシャンにしては二枚目の色男ではありましたが、カントリー・ポップのフィールドでKey
& Vocalで活躍しているようです。何か彼の才能から考えるととても複雑な心境になってしまいます。そして、この「Boogie
Hotel」は彼が残したJazz/Fusionの2枚のリーダー・アルバムの1枚目、すなわち、記念すべき1stソロ・アルバムということになります。参加メンバーはBrecker
BrothersのメンバーにWill Lee/中村照夫がベースで参加、ボーカル、ホーン、ストリングスを豪華に使い、Steve
Gadd(Ds)やEric Gale(G)というゲストを迎えて、期待の大きさを伺わせます。プロデューサーにはN.Y.在住のベーシスト中村照夫、ホーン・アレンジはBob
Mintzerと、この上ない超豪華な布陣でのソロ・デビュー作となっています。その後レーベルを変えて「Silencer」という打ち込みをも駆使したアルバムも発表していますが、「Boogie
Hotel」同様、廃盤となりCD化もされていないのではないでしょうか?
このGrayにしても、ギターのBarry Finnertyにしても、その後はあまり目立った活躍は見られないようですが、GrayにしてもFinnertyにしてもBrecker Brosの末期をMarcus Miller(B)やRichie Morales(Ds)等と支えたメンバーなだけに、その才能は埋もれさせてしまうには余りにも惜しい気がします。FinnertyはBilly Cobham(Ds)のアルバムやSteve Smith(Ds)のグループなどにクレジットがありますが、Mark Grayに居たっては、全くJazz/Fusionシーンから身を退いてしまっているようで、とても残念で仕方がありません。末期Brecker Brosのテイストを残しながらもポップでメロディアスな曲作りのセンスや、卓越したセンスのいいキーボード・プレイは鮮やかで、そんじょそこらの新人のセンスではありません。是非とも再リリースして欲しいアルバムの一つです。
1.のっけからBrecker Bros色丸出しの超・カッコいいナンバー。20年経ってもやはりこの手のサウンドには血わき肉おどるような興奮を感じてしまうのは何なんでしょうね。「 Straphangin'」の頃のようなMichaelのソロはもう、今となっては懐かしい限りですね。そしてその後を受けるGrayのシンセ・ソロも豪快でなかなかイケてますよ。
2.一転してゆったりとしったボーカル・チューン。でもやはりホーンはBrecker Brosらしさがプンプン匂ってますよね(笑)感想のGrayのシンセ・ソロはなかなか歌っていていいソロだと思います。溜めの効いたブルージーなフレーズをうまく組み合わせた実に心憎い限りのソロではないでしょうか?ボーカルは今ひとつといった感じですね。もっとさらっとした感じの歌い方のシンガーを起用した方が良かったように思います。
3.アコースティック・ピアノ・ソロから始まり、Randy BreckerのTpが実に朗々と歌い上げるナンバーです。そして途中からサンバ調の早いリズムに変わる演出もなかなか小憎らしい限りです(笑)。そして早いテンポでのアコピ・ソロの構成もなかなかしっかりしていますし、モーダルなJazzのプレイもしっかりしていて言うこと梨です。Randyのソロはもう、本当に歌心満点です。Michaelばかりでなくもっともっと評価されて欲しいミュージシャンです。
4.これhBrecker Brosの「Detente」に入っているYou Gaに雰囲気がちても似ている曲ですよね。ファンキー・フィーリング満点のMichaelのテナー・ソロ、懐かしいなあ。今はもうこんな感じのソロやったりしないから・・・。
5.これも曲調はいかにもBrecker Brosの「Straphangin'」あたりに違和感なく収まってしまいそうなナンバー。ここでのMichaelのテナー・ソロもこの頃の物としては非常にいい演奏です。そしてそれに続くGrayのピアノ・ソロは圧巻です。広いレンジで繰り広げられるJazzテイストたっぷりのソロ・プレイは見事ですよ。そし負けじとRandyも熱いソロを展開してくれています。ああ、これぞまさにBrecker Brosの醍醐味って感じです・・・。
6.今は亡きStuffの個性派ギタリストEric Galeのギターに導かれて始まるバラード・ナンバーです。Michaelが朗々と歌い上げるバラードは実にいいです。何処か「I'm Sorry」や「Funky Sea〜」とかとダブって聞こえてしまいます。もうMichael Breckerファンならたまらないナンバーでしょう。グレイのエレピ・ソロもブルージーでいいのですが、その後のGaleの泣きのギター・ソロの前にはやはりかすんでしまいますね。まあ、これは年季の入り方が違うんですからしょうがないですよ(笑)。
7.アコースティック・ギターにフルートといったシンプルな編成にGrayのアコピが滑り込んできたかと思うとRandyがフリューゲルで実に美しく歌い上げるという、まさに大人のシチュエイション。本当に短い小品ですが、さりげないアコピのバッキングにもGrayが只者でないことが伺えます。実に成熟したミュージシャンだと思います
確かに曲はほとんどがBrecker Bros風で、そういう意味では個性的ではないのかもしれませんが、この時分は、Brecker Bros的なサウンドがもてはやされた時期でもあり、作品よりも演奏面の成熟度の高さで見るべきかも知れません。ほとんど触れませんでしたが、Richie Morales(Ds)、Steve Gadd(Ds)、Will Lee(B)等の繰り出すビートの躍動感は素晴らしいものがあります。第一期Brecker BrosのメンバーであるWill Leeの参加も嬉しいですね。これがMarcus Millerだったら完全に「Straphangin'」の世界になっちゃいますもんね(笑)。それにプロデューサーの中村照夫も日本でのBrecker Bros人気を意識して、いかにもそれっぽい音にしたのかもしれませんね。欲を言えば、Barry Finnertyのギター・ソロが効きたかったですね。あの「Heavy Metal Be-Bop」での豪快なソロはスタジオでは無理なんでしょうかね?ああ、また「Heavy Metal Be-Bop」効いちゃおうっと!!